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「なに、どうしたの。」

「え、あ、いや......。」



机に散らばる書類を触りながら、視線をあちらこちらへさ迷わせる冬至の表情は、いつもの倍固い。

何か言いたそうに時々こちらを伺ってくる目は、生徒たちから恐れられている風紀委員長とは思えないほど頼りなくて。



「冬至?」



おもわず足を動かした。



「冬至、どうし」

「桜庭。」

「ぇ......。あ、あぁ、はい。」



突然顔を上げて、何かを決意したようにこちらを見てくる冬至にこちらも視線を合わせる。


なにを言われるんだろう。


そう思って、なぜか緊張する。




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