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あっ。まっ、


走って二人の間に割り込む。

それからはもう、反射で。





ーーーー〜っ!





一瞬、目の前が揺れた。


「いたっぃ。」


頬がじんじんと痺れたようにいたい。口のなかは明らかな血の味で。

想像していたよりもすごい衝撃に、頬をおさえる。離れていった転校生の手を見て、そうきたか、と素直に納得した。


まさか、グーとは。


勝手に平手打ちと思っていた俺も悪いけど、まさかグーとは。

これは、痛いはずだ。

よろける身体に足を踏ん張って、固まって動かなくなった三人を見る。



「さ、......さっ、桜庭さまっ!?」

「桜庭、副委員長っ。」

「しのっ!!」


「......あ、うん。」



目を真ん丸くして、こちらを見上げてくる三人に何とも言えない気持ちになる。

ほっぺは相変わらず痛いし、未だに拳を握ったままの転校生は少し怖い。




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あきゅろす。
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