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1週間とは





「ーーーーであるから、この英文に必要な接続詞は......。」



昨日よりも確実に近くなった気がする太陽を肌に感じる今日この頃。

所々ぼやける教師の声を聞きながら、グラウンドを走る女の子たちを眺める。
次の席替えで、またこの場所を引ける確率は低い。

後悔がないように、このアングルをしっかりと目に焼きつけておかないと。


「............う。」


失恋には新しい恋が一番で。
あ、あの子可愛い。


「......じょう。」


今度、下の階の子たちにも会いに行こうかなー。年下の子ってなんかこう同級生とは違うなにかが、


「南条!!」

「えっ! へ、?」

「へ? じゃない! 何回呼んだと思ってんだ! このバカもん!! 外ばっか見てないで黒板を見ろ!」

こ、怖い。

「あー、うん。ごめんなさい。」


怒り心頭らしい教師には、こう素直に謝るのが一番だ。万が一反抗でもしてみろ。

この説教は、くどくど続く。



「山田せんせー。そんなに自分を見てもらいたいんですか? ほんと先生、遥のこと好きですよすよねー。」


空気を読まない彰の発言。

あいつ、ほんと何がしたいんだ。


「な、な、なに言ってるんだ。お前! 先生は生徒を注意しただけだ!」


そう、彰を怒鳴りつけ、顔を真っ赤にさせる山田。

え、なんでそんなにどもるんだよ。
なんか怖いんだけど。



と。
ちょうどいいタイミングで鳴ったチャイムに、山田はそそくさと教室を出ていった。


「あーあ。遥、お前男にもモテてんな。このエセ美人。」


山田が消えたと同時に席を立ち、俺の前の席に座った彰は、にやにやとムカつく笑みを浮かべ、こちらを見てくる。

なにほんと、お前。ほんと、ムカつく。


色々微妙な気持ちになりながら、彰を睨み付ける俺に、ふと。影がさす。





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