ラブファンブル
8
「あっ……あぁんっ!!結城さん…」
「二条……痛くないか?」
「だいじょ……あっ!!あんっ……結城さんのおちんちん気持ちいいっ…」
二条が射精した。これで3回目だ。
俺もさっきからずっと、ギリギリで我満している状態だ。
また、二条と体を重ねることができるなんて……夢にも思わなかった。
「……二条、もうイく…」
「んっ……イってください……僕の中で、イって…」
限界が来て、俺も二条の中で射精した。
ズルリと性器を抜いて、二条の頭を撫でる。すると二条が、俺を見てニッコリと笑った。
「……結城さん」
「なんだ?二条」
「なかなか……気持ちよかったですよ?」
「……二条、お前…」
「もう一回、できますよね?結城さん体力ありますもんね?」
小悪魔のように笑う二条。
お前はどこまで、俺を惑わせるんだ…
「ん…」
朝日が眩しくて、目が覚めた。
そうか、俺はあのまま二条の部屋で…
何回したんだ?
「……二条?」
部屋のどこを見渡しても、二条の姿はない。
しんとした部屋の中で、昨日の出来事は夢だったのかと疑いたくなる。
「二条!!……いないのか?」
不安になって叫ぶと、部屋の扉がガチャリと開いた。
「あ……結城さん」
昨日と同じ姿の二条が入ってきて、俺は安心した。
「コーヒー淹れたんですけど……飲みます?」
「あぁ……ありがとな」
「それとも、起きがけに一発ヤりますか?」
「なっ…」
挑発的に笑う二条が、少しずつ俺に近づいてきた。
「二条、やっぱり会わないうちに性格変わったよな……?」
「結城さんがそう思い込んでるだけじゃないですか?」
二条は俺の上に跨がり覆い被さってきたかと思うと、俺のモノに自分のモノをこすりつけるかのように腰を振ってきた。
「に……二条!!」
「あんっ……だって、したいもん…」
慌てて朝勃ちをしずめようとするけど、二条はすっかりその気だ。
「二条、お前…」
なんとか引き離そうとすると、二条が甘えた声で呟いた。
「あの時みたいに、一回きりで逃げたら嫌ですよ……?」
「……二条…」
コイツは、いつの間にこんな挑発的な奴になっちゃったんだ。
それでも、あの時の誤解が解けて、こうしてまた二条を抱けるだけでも…
「……逃げないよ、二条…」
「んん…」
俺は幸せなのかもしれない。
3年前の夏。
俺は二条の憧れをやめた。
そして昨日の夜。
俺は二条の思い出をやめた。
これからは…
「結城さん……結城さんだって、いれたいんでしょ?正直になってくださいよ」
「……わかってる…」
こんな二条も、良いのかもしれない。
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