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Star Struxxx!!!!
ろく。
「もしかして、俺の話してる?」

「れ、玲!?」

町屋さんが玲の顔を見て露骨に嫌そうな顔をした。なんかすっかり町屋さんの中で玲は悪者らしい。
玲はそんなことはお構い無しで俺たちに近づいてくる。

「何?いないとこで話されるとすげぇ気分わりぃんだよ」

すかさず町屋さんが玲を睨んで叫んだ。

「湊さん!!湊さんにつきまとってるのこの人ですよね?」

「はぁ!?言っとくけどなぁ、つきまとってんのはコイツの方で俺は別に…」

ぎゃー!!玲たんあんまり状況をかき回すようなこと言わないで!!

「……じゃあ、湊さんに近づかないでください!!ムリヤリ付き合ってるんなら、別れてもらえます?」

俺の意に全く反してることを町屋さんが堂々と言う。
すると玲が、当たり前のように言い返した。

「だから、湊の方が勝手に近づいてくんだよ…」

うぅ、玲たん怒ってる。
確かにこんな勘違いされたら嫌かもな。そもそも俺につきまとってるのは玲じゃなくて町屋さん自身だし。
玲は、俺のことなんてどうでも…

「それに、他人に命令されたくらいじゃ別れねぇよ。あんまナメんな」

「えっ…」

玲……俺と、別れたかったんじゃ?

「……あーイライラする!!」

玲はそう叫ぶとリビングに戻ってしまった。そして町屋さんはポカンとしてる。そりゃそうだ。
俺……玲は俺といつでも別れるつもりでいるのかと思ってたけど、そうでもないのかな……?

「町屋さん……とりあえず今日は帰って。玲に手出したら……こっちも承知しないから」

……言おうと思えばスパッと言えるもんだな。もっと早く拒否を示せば良かった。
町屋さんの反応を見る前に玄関を閉めて、リビングに向かった。玲、怒ってたよな…

「玲たん……怒ってる?」

「なんなんだよあの女……腹立つ」

玲はかなり不機嫌な顔で寝転がっていた。全部、俺のせいだ…

「ごめんなさい…」

「お前もなぁっ!!」

「はいっ!?」

「もっと胸張って俺のこと好きだって言えよ!!」

……玲…
なんでそんな嬉しすぎることを!!

「だって……俺ばっか玲のこと好きだし、こうやって迷惑かけてばっかだし…」

「……お前の気持ちって、その程度だったのか?」

「ちっ……違うよ!?俺は一生玲が大好き!!でも……玲は、俺のこと…」

「……俺だって、全っ然好きじゃねぇ奴とは付き合ったりしねぇよ」

「れ、れい…」

「別れたくねぇならちゃんとそう言えよ」

別れたくない。別れたくないよ。
俺は玲と、ずっと一緒にいたい…

「でも、俺といると玲まで嫌な思いしちゃうよ?さっきみたいに…」

「……二人で立ち向かおうぜ。お前だけ抱え込むことないんじゃねぇの」

玲は俺の頭を優しくポンと叩いてくれた。やばい、嬉しい。
俺、玲と出逢えてよかった…

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