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スタスト!『幸せな結末』
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今日の俺はキゲンがいい。
講堂のスクリーンに映し出された資料を読むフリして、1人ニヤけた。

だって!久々に俺も玲もバイトがない!この講義が終わったら今日は真っ直ぐ帰ろう。
玲の好物作ってご機嫌とって、今夜は絶対…

「今夜は絶対ホテルに行く!」

前に座る男2人の会話に、思わず妄想から引き返された。

「なんでホテル?独り暮らしじゃん。二股でもしてんの?」

「してるわけないだろ!あんな可愛い彼女手に入れたんだから…」

1人で講義を受けてるもんだから、自然と盗み聞きするような形になってしまう。もう1人の男が「じゃあなんで?」と聞くと、ホテル宣言した方がわざとらしくため息をついた。

「それがさぁ……彼女の声があまりに大きくて、隣のヤツが壁叩いてくんだよね」

「お前なぁ……そんな生々しい話すんなよ」

「そりゃ自慢したくなるだろ!俺で満足してくれてる証拠じゃん」

「知るかよ…」

「とにかく彼女にもっと存分に喘いでほしいからさ。今夜はホテルに行くつもり」

もう一方の男は話を切り上げたかったのか、そのまま返事をしなかった。

────声かぁ…

そういえば玲たんってあんまり声出さないよなぁ。男だからって気にしてなかったけど、俺が単に下手なだけなのかも…

えっ!?

そうなの!?玲って俺とのセックスに満足してないの!?
最中の玲の声を思い出そうとするけど、一声たりとも出てこない。俺いつも何してたっけ?美央の時はどうだったっけ?美央に連絡……いやいや殺される。そもそもアエギ声の標準って何デシベル……?

案の定、その後の講義は全く耳に入ってこなかった。

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あきゅろす。
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