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ラブスクイズ
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手錠をかけたいほどじゃないし、
違う女を眼で追ってたって別にいい。

ただ、
俺が貴方しか見てないという
この事実を 見抜いて。



『ラブスクイズ』



携帯電話が鳴ってる。

日曜の昼間。人が気持ち良く寝てんのに、どこのどいつが電話なんか…

「……はい?」

『二条ーっ!!今、メール来たんだけどお前さぁ…』

思わず電話を耳から離した。電話の相手は、高校の時の同級生だ。
受話器の向こうからギャーギャー声が聞こえる。よく聞き取れないけど、たぶん…

「結城さんのこと?」

沈黙の隙をついてそう言うと、『だからそう言ってるだろ!』と怒られた。
やっぱり結城さんの話だったか…
どこから情報が漏れたのか、元野球部の同級生の中で噂が回っているらしい。

俺と結城さんが、恋人になったこと。

『良かったなぁ、お前結城さんにフラれてからやさぐれてたもんなぁ…』

“フラれた”という単語を聞いて、思わず起き上がった。

「フラれてない!!あれはちょっとした誤解で…」

大好きな結城さんが引退した日、俺は結城さんと初めて結ばれた。(多少レイプ的なものに近かったけど)
俺的には両想い確定!って感じで嬉しかったんだけど、結城さんは罪悪感に苦しめられてたらしく後輩に全く顔を見せなくなってしまったんだ。

『お前あん時ヤリ逃げされたって落ち込んでたじゃん』

「……ヤリ逃げなんてするわけないじゃん。結城さんが」

完全に目が覚めたのでベッドから降りた。

『いやいやお前言ってたろ。忘れたフリすんなって』

「とにかく、俺と結城さんのことはほっといてよね」

『えーなんでだよ?俺らも結城さんに会わしてくれよ』

「ダメ!俺の結城さんはお前らのことなんか覚えてない!」

慌ててそう答えるとめっちゃ笑われた。どんなにバカにされようと、誰にも邪魔されたくないし…

それでもムリヤリ結城さんに会わせる約束をさせられて、電話を切る前におかしなことを言われた。

『なぁ、俺のアドバイス役に立った?』

「……なんだっけ?」

『結城キャプテンみたいな純情男は小悪魔タイプに弱いって』

「お……覚えてないよ!」


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あきゅろす。
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