隣の芝生は青いンデスペシャル
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---Chikara side---
翌日、同じように紅葉と公園でサッカーしていると高階さんが彼女を連れてやってきた。
「あ、お兄ちゃん!」
「こんにちは」
彼女さんは事情を聞いてなかったのか「知り合い?」と戸惑ってる。
「昨日友達になった。紅葉とチカちゃん」
「あ、中谷チカラです」
「成井神楽です…」
神楽さんはおとなしいけど女の子っぽいワンピースを着ていた。ショックなことに身長が同じくらいだったけど。
「そんなことならこんな格好してくるんじゃなかったよー!高階の意地悪!」
「知るかよ。紅葉サッカーやろうぜー」
高階さんは紅葉と一緒にサッカーをやり始めた。
よくわかんないけど、迷惑だったんじゃ…
「あの、すみません。うちの従弟が高階さんのこと気に入っちゃって…」
「え?あぁ、それは全然かまわんです!可愛いね、紅葉くん」
神楽さんは女の子ということもあってサッカーはしないみたいだった。
1人にさせるのも悪いので、ベンチでポツポツとお互いの自己紹介をしながらサッカーを見守った。
「高階が子供好きだったなんて知らなかったなー」
「付き合ってどれくらい経つんですか?」
「いやまだそんなに……チカちゃんは?恋人」
なぜかチカちゃんが定着してしまった…
「まぁ一応います…」
「そっかー!仲良い?」
「いや、あんまり良くないです」
「えぇっ、良くないのー?」
神楽さんは俺の答えがツボに入ったらしく大笑いされた。
だって気が合うわけじゃないし、よくケンカするし…
「なんで仲良くないの?全然会ってないとか?」
「いや、毎日一緒に帰ってますけど…」
「じゃあ仲良いじゃん!ラブラブー」
「ら、ラブラブじゃありません!東郷先輩がムリヤリ…」
「先輩?年上なんだ」
神楽さんの言葉に心臓が止まりかけた。
危ない!男と付き合ってるって、バレるところだった…
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