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メイクビリーブ

高校1年にして第一ボタンを閉めなきゃいけない日が来るとは…
でもなんかよく見たら首の傷が消えてないっていうか…
ていうか東郷先輩のせい!!
噛み付くとか獣かよ!!

「おはよ〜中谷、夏樹くん」

「もうお昼ですよ…」

「俺は今来ました。んで飯食ったら帰ります」

そしてお馴染みお昼休み。
「東郷先輩はどうしたのですか?」
夏樹が尋ねた通り、東郷先輩の姿が見当たらない。
「もうすぐ来るよ〜。それはそうと中谷、リュウくんどうだった?意外に下手だったらすごく笑える」

なんのことだ?俺が首を傾げていると、その首を指さされた。

「一線越えた証拠でしょ?」
なっ……なんで!?
思わず首を手で押さえる。
ボタン全部とめてるから見えないはず…
「そういうのが逆に怪しいんだよ」

「なんの話をしてるのですか?」
「聞いてよ夏樹くん、リュウと中谷ってばさぁ」
「誤解です!!事実無根だ!!」

東郷先輩が首をか……噛んだりするから!!
黒坂先輩完全に勘違いしてるじゃ…
「本当に?なんもなかった?」


……なんもなかったかと聞かれると、そりゃ……キスとか、したけど…

何も言えないでいると、東郷先輩が屋上に入ってきた。
「リュウ良いところに来た〜。中谷とどこまでいったの?」
東郷先輩は一瞬目を丸くして俺を見た。

頼むから変なこと言わないで…
そんな目で見ると東郷先輩はため息をついて、
「……お前あんまり俺の中谷をいじめんなよ」
そう言って黒坂先輩を小突く。

「リュウまでシラを切んのかよ〜ラブラブカップルめ!!」
黒坂先輩は不満そうだ。
「そう言えば黒坂先輩って結局恋人いるんですか?」
この前秘密って夏樹に言ってたけど…
いないわけ、ないよなぁ。

「夏樹くんに教えなくて中谷に教えるわけにはいかないよ〜」
黒坂先輩は秘密にしてるんじゃなくて、俺らの反応を見て楽しんでるだけだと思う…
そんな気がする。

「東郷先輩はご存知ですか?」
夏樹が東郷先輩の方を向く。と、東郷先輩も面倒そうに「まぁ」と呟く。
なんだ、東郷先輩に聞けばよかった。
「教えてください!!」

「なんで俺がお前に昴の話をしなくちゃいけないんだよ」
自分の話だってあんまりしないくせに…
なんとか口を割らせてやる!!

「東郷先輩」
「何だよ」
「俺たち、恋人同士ですよね?」
「……もちろんだ」
「恋人の親友のことだから、俺たくさん知りたいんです」
「……わかった、教える」

「リュウ、甘っ!!」
とたんに黒坂先輩が叫ぶ。
「チカラさん、素敵ですっ…」
夏樹も嬉しそうだ。良かった。

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あきゅろす。
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