狼たちの幸福
Yuzuki-2
朝日の部屋に入った途端、俺は
朝日が親友に見えなくなってしまう。
「西岡たちバカみてーに騒いでたな」
「あ……そだね」
「完全に妬みだな、あれは…」
だから、朝日とのこんな会話もすごく焦れったく感じるんだ。
「……朝日」
「なんだよ」
「したい……しよ?」
朝日もやっと親友の仮面を外して、もう一つの顔を見せてくれた。
ベッドに座って、待ち焦がれていたように唇を重ねる。あとはもう、ひたすら舌を絡ませるだけだ。
「ん……ん、あさひ…」
「……ユズ、オナニー見せろよ」
朝日が挑発するように俺の勃起したモノを撫でた。
「うん……あとで、いれてね?」
「わかったから、早く」
朝日の言葉は冷たくて優しい。
俺は急いでズボンと下着を脱ぐと、朝日の顔を見ながら自慰を始めた。
「んっ……朝日……あぁっ…」
大好きな人に見られながらするのはどうしてこんなに気持ち良いんだろう?
恥ずかしくてたまらないのに、朝日に命令されてやってると思うと嬉しささえ感じる。
「朝日っ……気持ち良い…」
「……イきそうなのか?ユズ」
「うん……イくとこ、見て…」
幸せだ。
自分の手でイっちゃう恥ずかしいところ、朝日が見てくれるんだ…
「あ、イっちゃう……朝日、おちんちんから出るの、見て……あんっ、精液出るっ…」
寸前で朝日が手を差し出してくれて、俺は朝日の手に射精した。
力が抜けて、なんとも言えない感情が押し寄せる。
「ユズ、気持ち良かったか?」
「うん……朝日も、気持ち良くなって」
朝日が俺の精液を拭く。俺は仰向けに寝転ぶと脚を広げて、朝日が来てくれるのを待った。
しばらくすると、お尻の中に異物感。
「あ……朝日っ…」
朝日は全て挿入しおえると、すぐに腰を振りだした。
俺はその動きに合わせて声をあげてしまう。朝日がそれを見て嘲笑うから、余計に嬉しい。
「あぁんっ、あさ……ひっ…」
俺は朝日の名前を何度も呼んでるのに、朝日は一度も返してくれない。
それでも俺は大好きな人の名前を呼び続けた。
しばらくすると朝日が「イく…」と呟いた。
「いって……朝日、出してっ」
「……ユズっ…」
力がふっと抜けていく。
朝日の精液が俺の中に注がれた。
朝日、大好き。
もし朝日が俺のことを好きじゃなくても、俺は幸せだ。
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