狼たちの幸福
Asahi-5
約束通りユズの部屋で漫画の新刊を読んでいると、急にユズが背中に抱きついてきた。
「なんだよ」
「朝日が、漫画読んでる間……舐めてても良い?」
「……良いよ」
ユズが前に回って俺のベルトを外し始めた。下着もさげて、嬉しそうに俺のモノにしゃぶりつく。
始めは気にせず漫画を読み続けていたけど、途中であることに気がついた。
「……ユズ、なんか変わったな」
「ん?」
舌の使い方も、呼吸の仕方も、どこか少し違う。
その原因は明らかにあの女だ。
「美月に教わったか?」
ユズは自分でも今気がついたみたいで、顔を赤くした。
戸惑った末に口を離す。
「美月にされて気持ち良かったことを、俺にしてるんだろ?」
「そういうわけじゃ…」
「ユズ……正直に言え。それとも美月と何したか、俺には話したくねぇのか?」
ユズは慌てて首を振ると、その日のことを語るように俺のモノを舐め始めた。
興奮する。これだけじゃ足りない。
「ユズ、何が気持ちよかった?」
「……ここ、先っぽのとこ……こうやって吸われると、気持ち良かった…」
嫉妬にかられる。バカみたいだ。
“頭おかしい!”
美月に言われた言葉を思い出す。
頭がおかしいのなんて、今に始まったことじゃないのに。
「ユズ…」
「ん?んんっ…」
ユズの乳首に手を伸ばして軽くつねると、ピクッと震えた。
我慢できずにユズとは反対方向に寝転がると、ユズのモノをくわえた。
「あ、朝日っ……すごい気持ち良い…」
「ユズ……やめんな」
快感に耐えながら舐めているのか舌の動きが小さくなってきた。
お前の感じやすいところなんて、わかりきってんだよ…
「んっ、んんっ……あしゃひ、俺すぐイっちゃうからっ…」
「知ってるよ……イきそうなのか?」
「……うんっ…」
手を使ってユズのモノをしごくと、数秒でユズは俺のモノをくわえながら果てた。
呼吸の荒いままフェラを続けようとするユズを引き離す。ユズは不思議そうに起き上がった。
「朝日……?」
「ユズ、気持ち良かったか?」
顔を赤らめたユズが小さく頷く。
「美月のフェラと、どっちが気持ち良かった?」
「……それは…」
「どっちも?」
ユズはまた小さく頷いて、慌てて付け足した。
「でも、朝日の方が気持ち良かった」
「本当かよ?」
「……朝日、好き。大好きだよ」
ユズの真剣な眼差しを嘲笑った。
他の女と比べといて、よく言う…
突き放して傷つけて、それでもすがってくるユズが可愛くてたまらない。
鍵のない鳥籠と極上の優越感。
俺はこの快楽に、溺れていく。
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