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神様の言う通り!
高階の後日談
「あ、やべー…」

思わず出た声に周りの友達が反応した。

「どうしたの?榊」

「彼女と約束してたんだった……忘れてた」

「お前ひっどいなぁ」

こんなとこで飯食ってる場合じゃねぇ。
神楽には「うちに来い」って言ってあるから、無人の家の前で待ちぼうけしてるかもしれない。

「今の彼女ってアレだろ?文化祭のミスコンで自慢してた」

「あー、まぁな」

お前らのクラスメイトで、しかも男の娘だけどな。という言葉を飲み込んだ。

「そういや、文化祭といえばさぁ」

「ん?」

「成井のナース姿!可愛かったよなぁ」

あまりにタイミングが良すぎて、心臓が止まりかけた。
言った男の顔をじっと観察したけど、他意は無さそうだ。

「なぁ、榊あれ写真に撮ったんだろ?」

「まぁ面白かったからな…」

「俺に送ってくんない?正直モロタイプなんだわ」

ヘラヘラ笑うソイツの顔を見ていたらフツフツと怒りが沸いてきた。
と同時に少し可笑しい。自分にそんな感情があるなんて知らなかった。

「やだよバカ」

「えーなんでだよー」

「せっかく弱み握ったのに意味ねぇだろ……じゃあな」

神楽の女装は優越感を得られる絶好の材料だったのに、あの文化祭で台無しだ。
アイツにはそこんとこをわからせる必要があるな…

なんて考えながら が 家に戻ると、花柄のワンピースを着た神楽家の前で途方に暮れていた。

「あ、高階っ!」

「待ったか?」

「うん……待った」

「嘘がつけねぇなぁ……飯でも行くか?」

そのためにせっかく飯を食わずに帰ってきたのに、神楽はすぐに首を振った。

「どうした?腹、減ってねぇの?」

「えっと……あのね、高階っ!笑わないでほしいんだけど…」

「そう言われると笑いたくなるって、知ってるだろ?」

神楽は不満そうな視線を俺に送った。
そして、笑われる方を選んだみたいだ。

「こ、これ…」

なにかと思えば急に神楽がスカートの裾をゆっくり持ち上げたから、さすがの俺様も驚いた。
さりげなく周りに人がいないのを確認する。コイツの場合こういうことを確認しないから…

「高階、どう?」

スカートの中を見ると、シルクとレースでできた小さな下着が見えた。
そして、苦しそうに神楽の性器が押し込まれている。

女物の下着、そのものだった。

「あ……お前、買ったんだ?とうとう」

「うん……でもやっぱりちょっとキツい!」

「だから早く脱がせてほしいんだ?」

「ち、違うよー!」

野外で女の下着を見せつける男。
露出プレイみたいで、興奮する。

「で、なんで水色?」

「とっ特に意味なし!」

「嘘つけよ…」

そう言いながら神楽の手を引いて家の中に引き入れた。
そういえば文化祭の時に買ったバニーガールの衣装はそのままだ。
そろそろ使ってやるか…

久々に、何発でもヤレそうだ。

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あきゅろす。
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