神様の言う通り!
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ハル兄ちゃんは俺が振り払った手を下ろして、すごく悲しそうな顔をした。
「神楽、一回神楽をフった男でしょ?そんな男と付き合っても、不幸になるだけだよ」
うう、ハル兄ちゃん相変わらず鋭い…
なんで俺がフラれた相手だってわかるんだ。
「だ、大丈夫なの!俺はどうしても高階が良いんだもん!」
恥ずかしすぎたからあえて高階の顔は見なかった。
ハル兄ちゃんの顔はますます沈んでいって…
とうとう、無言で部屋から出ていった。
やっぱり少し寂しいな…
でも、仕方ないんだ。俺が好きなのは、高階なんだから…
「……神楽」
「な、何?高階」
「お前ってやっぱ変わってるよなぁ」
何か言い返そうとしたその時、俺の体は高階の腕に思いきり抱き締められた。
高階の体あったかい…
って、俺こればっかりだ。
「高階、どうしたの?」
「……今の言葉、嬉しかった」
そ、そんなこと言われたら俺の方が嬉しいんだけど。
「だ、だって俺は、絶対浮気しないもん!高階のこと、信じてるし…」
小さな高階の笑い声。
そして高階の体が少し離れたかと思うと、突然キスされた。
驚いて見ると高階がニヤリと笑っている。
「やっぱり待たせるのはやめた」
「え?えっと、じゃあ…」
「……お前を、俺様のものにしてやるよ。神楽…」
また高階の腕に引き寄せられる。
俺の思い、届いたのかな。
「たかしなぁ…」
俺たちはそのまましばらく抱き合って、そのあとはずっとチューしてた。
高階のキスは相変わらず激しくてついていけない…
「……神楽は、フェラは上手いのにキスは下手だな」
「なっ……仕方ないじゃんかー!高階と違って慣れてないんだから!」
「そういう問題か?」
自分がちょっと上手いからって調子に乗ってるよね…
なんてふてくされてたら、高階が俺のほっぺたを急につねった。
「いった……!!」
「今日から死ぬほどキスしてやるから、ちょっとは上手くなれよ」
俺様の恋人なんだから。
そう言って高階はニヤリと笑った。
俺はずっと、この笑顔の言いなりだ。
でも嬉しいもんは嬉しい!俺、高階の恋人なんだもんね…
「ほら、キスしてほしいだろ?」
「うん!してほしい!」
その日は親が帰ってくるまでずっと高階とキスしてた。
高階、だいすき。
ずっと、こうしていられるといいな…
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