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神様の言う通り!
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「じゃあな、神楽。気をつけて帰れよ」

「はーいっ」

高階のおうちを出てトボトボ駅まで歩く。残念だけど、きっと理由があるんだよね。観たいテレビ番組があるとか!
……それはそれでショックだなぁ。

思えば、高階は付き合ってからまだ一度も「好き」とか言ってくれてない。
エッチは付き合う前からしてたし、俺たち本当にこのままでいいんだろうか?

なんか急に心配になってきた!
そうだ、せめてクリスマスの約束だけでも思い出してもらおう。
計画たてるなら今からでも遅くないし。

踵を返すと急いで高階のうちがある方向に戻る。
家の近くまで来ると、玄関の前に女の人が立っていた。よく見えないけど、20過ぎくらいかな?大人っぽいコート着てる…

女の人は高階の家のインターホンを鳴らす。当然高階が出てきた。
すると高階は待ってたかのように女の人を家の中に迎えいれていた。

二人が家の中に入ってドアが閉まる。
すごく自然な光景だった。

今のは……誰だろう?
高階はきっとあの人が来るのをわかってて俺を早めに追い出したんだろう。
家に来るってことは、相当仲が良い間柄なんだよね…

「高階……浮気してるのかな?」

俺、高階と付き合う前だったら確実に「新しい彼女か浮気相手だな」って思ってる。
でも高階は、けじめをつけるって…

……でも、思えば「もう浮気しない」とか言われたわけじゃあない。

高階の浮気性は直ったわけじゃないのかな?聞いてみようか?いやダメだ!
俺は高階を信じなきゃ。

高階、浮気なんかしてないよね?
信じてるけど、心配だよ…

「ただいまぁ…」

「おかえり、神楽」

結局、高階には会わずに帰ってきた。
どうしたものか…

「あ、神楽ハガキ来てるからね」

「俺にハガキー?」

母さんに言われてテーブルを見ると、確かに俺宛のハガキがある。

「……うわ、ハル兄ちゃんからだ」

ハル兄ちゃんは俺のご近所さんだったんだけど、今は遠い所で会社勤めをしてる。

表に返すと絵柄の入ったハガキにハル兄ちゃんからのメッセージがつらつらと書かれていた。

「よくやるなぁーハル兄ちゃんも…」

諦めないのは良いことだけどさー。
まぁこれくらい返さないと悪いから、後でお返事書こうかな…

そういえば、2ヶ月前ハル兄ちゃんに告白された時だ。俺は高階に約束したのって。

『だって俺は、絶対浮気しないもん!高階のこと、信じてるし…』

ああは言ったけど…
言うだけなら簡単だ。実行するのは難しい。
毎日続けていくことなら、なおさら…

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