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神様の言う通り!
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コンビニに並んでる女性向けファッション誌をこそこそ読んで「次はこんな女装がしたいなー」なんて考えていると、隣で週刊誌を読みながら楽しそうに会話するカップルが目についた。

なんか彼女の方、見たことあるな……どこでだっけ?
モデルさんじゃないよね。最近どこかで、誰かと…

あー!そうだ、球技大会で見た高階のお友達だ!
中学時代の同級生って言ってたっけ…

しばらくすると高階の友達さんとその彼氏さんは何も買わずにコンビニを出ていった。

偶然な出会いだったなーなんて考えながら雑誌をラックに戻す。何買おう…

「……あれ」

目の前に、定期入れが落ちてる。
さっき例のカップルが立っていたあたりだ。拾って中を開くとカード入れに生徒証が入っていた。

あ、やっぱり。
生徒証の写真は明らかにさっきの彼氏さんだ。大学の付属高校に通ってるらしい。
もしかして、彼氏さんの方も高階の友達だったりするかなー?

迷った末に高階に電話をかけた。
高階、まだ起きてるといいけど…

『なーんだよ?神楽』

「あ、高階っ!もしもし!」

『さっきヤったばっかだろ?もう我慢できなくなったのか?』

「違うよー!あのね、高階のお友達に……てんみや?さんっている?」

『……アマミヤならいるけど』

天宮って書いてアマミヤか…
確認したらやっぱり高階の中学時代の友達だった。俺は今、起きたことを説明する。

「だからね、連絡してくれない?」

『はぁ?バカじゃねぇのアイツ。捨てちまえ』

えぇーヒドいな高階っ。
かわいそうだしなんとか頼み込んで高階に電話してもらうことにした。

『神楽、まだうちの近くにいるのか?』

「うん、今コンビニで…」

『じゃあそこで待ってなさい。返事は?』

「はいっ」

電話を切って再び雑誌を手に取った。
終電までまだまだあるし、大丈夫だよね…



「かーぐら」

「あっ、高階!電話してくれた?」

10分くらいで高階がコンビニまで来てくれた。天宮さんはまだ近くにいたらしく、すぐコンビニまで戻ってくるらしい。

「お前もたいがい面倒なことするよなぁ」

「だって高階のお友達ってわかったから」

「あぁ、スミレといたんだってな」

「あの人スミレさんっていうんだ……ね、高階もこの大学の付属中学に通ってたの?」

生徒証の学校名を指差すと高階は「そうだけど」と頷いた。やっぱり!

「なんで高階はこの付属高校に進まなかったの?」

エスカレーターなんて羨ましいけど…

「……さぁ。なんとなく?」

「えぇーなんとなくって何ー?」

「ほら、今の高校の方がちけぇし」

あーそっか!通学時間は大事だよねぇ。

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