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神様の言う通り!
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「おい、神楽」

その日の放課後。帰ろうとしたところで、高階に声をかけられた。

「高階。また明日ねー」

「榊様と呼べっつったろ……それとまだ帰んな」

「……何?榊様っ」

ふてくされながら尋ねると、高階が急に自分の鞄を差し出してきた。

「荷物持ち。家までな」

「……えぇ?鞄くらい…」

「俺に口答えできんのか?このじょそ…」

「うわぁああっ!!も、持つよっ!!」

危ない危ない……高階には少しも逆らっちゃダメだな!!

高階の鞄を持つと、高階は「ついてこい」と言ってスタスタ歩きだした。
俺は慌てて高階を追いかける。

「高階って学校まで徒歩なの?」

「ちけぇからなー」

「近いならなんで荷物持ちが要るのさ?」

「奴隷がいる楽しさを味わいてぇから」

……なるほど。俺も奴隷さんができたらそう思うのかな…

学校を出て住宅地に入る。
高階はずっと俺の少し前を歩いたままだ。高階が何も喋らないので、俺はなんだかつまらなくなってきた。

「ねぇねぇっ、今日でやっと一週間終わりだね!!」

「だから何だよ」

「……高階は週末何して過ごすの?」

「セックス」

『彼女とデート』って言ってくれると助かるんだけどな…
ここから話は広げづらい。
『最近良いエッチしてる?』とか言ったら良いのかなぁ?

……いいや、話題を変えよう。
えっと……あ。

「あのさ、言うほどのことじゃないんだけど…」

「じゃあ言わなきゃいいんじゃね」

高階は振り返らずに答えた。
……正論だ。さすが高階…
と思いつつ俺は話し続ける。

「俺、あんまり名前で呼ばれるの好きじゃないんだよね…」

「……神楽って呼ばれるの、嫌か?」

「嫌、っていうか…」

できれば成井って呼んでほしいんだけど…
そう言うと高階は急にクルリと振り返って、俺が持っていた自分の鞄を奪い取った。
びっくりする俺に、高階はニヤリと笑ってこう言った。

「……俺はな、人の嫌がることが大好きなんだよ……神楽」

『神楽』は特に強調して言われた。な……なんてひどい性格してるんだっ!!

何も返せないでいると高階は自分の鞄からプリントを数枚取り出して俺に突き付けた。

「宿題、よろしくな」

「……えっ!?」

気が付くと高階はすぐ隣にあった一軒家に入っていった。
ここが高階の家だったのか…

「宿題かぁ……大変だな…」

渡されたのは英語の宿題。自分の分だけでも嫌なのに、高階の分もやらなくちゃいけないなんて…

とにかく、高階の命令は毎日3つ。お昼と、荷物持ちと、宿題。
少し増えたけど、頑張ろう…

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あきゅろす。
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