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神様の言う通り!
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「たーかしなー帰ろうー」

「だから榊様だって…」

「成井さん、今日実行委員の会議なんですけど…」

「……あっ忘れてた!!」

球技大会まであと一週間。種目決めて以来たいした仕事もなかったから自分が実行委員だってことさえ忘れていた。
会議とかあったんだっけ…

今度こそ高階には一人で帰ってもらって、市早くんと会議に出た。なんだか当日もいろいろ働かなきゃいけないらしい!めんどくさいなぁー。

で、帰りは市早くんと帰った。嫌われてはないみたいで良かった!
市早くんは元々こういうキャラなんだよね?クール眼鏡的なキャラなんだよね?眼鏡じゃないけど。

「市早くんは球技大会誰か呼ぶの?」

「いいえ、特に」

市早くんと駅までの道を並んで歩く。自分の鞄だけ持って帰るの久しぶりだなー。

「俺も特に呼んでないけどさぁ、みんなはどうなのかなーって」

「他校の恋人を呼ぶ方は多いんじゃないですか」

あっ市早くんも恋人いないのかな?仲間かな?
俺も恋人がいたら応援に来てもらうのに。

「……そういえば、俺この前すっごい仲の良い友達に告白されたんだけどね」

「失礼ながら察するところ北川さんでしょうか」

「ええぇぇえ!?」

高階が推理力良いだけだと思いきや、市早くんにもバレバレ!?
市早くんに聞くと、端から見たら俺たち(特に北川)の空気はだいぶギクシャクしてるらしい。俺は全然気にしてなかった…

「どうして返事しないんですか?」

「だって、答え決まらないし…」

「決まらない、とは?」

「別に北川と付き合いたいワケじゃないけど、友達じゃなくなるの嫌だし……付き合った方がいいのかなぁとも思うんだけどね?市早くんはどう思う?」

なんだかいつの間に恋愛相談してしまった。市早くんは相変わらずクールな表情で俺の方を見る。

「どうして僕に聞くんですか?」

どうして……って聞かれると困る。

「えっと、北川以外に仲良いの市早くんくらいしかいないし……あっ高階にも聞いたんだけどね?」

「高階さんに?」

「うん。でも下ネタで返されたからもう高階には聞かないんだぁ」

市早くんは高階みたいにふざけたこと言わないもんね!って言ったら、市早くんが意外なことを言い出した。

「僕は、高階さんすごく真面目な方だと思います」

「……えぇ?」
市早くん何言ってるの。あのチャラっチャラの高階だよ?あの高階が真面目だなんて…

「高階さんの言動や振る舞いなどは、全て演技だと思いますよ」

市早くんは至って本気で言ってる。高階が真面目?あれが全部演技?なんのためにそんなことを。

「本題に戻りますが、『友達のままでもいいけど』程度の人とはお付き合いしても意味がないと思いますよ」

「……そうだよ、ね…」

「僕の個人的な意見ですので、お気になさらず」

市早くんはそう言ったけど、俺はその言葉に感銘を受けた。確かにそんな中途半端な気持ちで付き合うのはお互い良くないよなぁ…

「ありがとう!北川にはちゃんと言う!市早くん恋愛コンサルタント目指してるの!?」

「……目指していません。では」

あれ、やっぱり嫌われてるかもしれない!

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あきゅろす。
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