神様の言う通り!
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「な、何を?」
「だから、その……キス」
北川本気だ!!どうしよう!!
でも、高階としたこと言っちゃったし、今『冗談だよ』なんて言ったら北川どうなることやら…
なんて悩んでいると、北川が顔を赤くして言う。
「ど……どっちからする?」
「……え?」
どっちからって……あぁ、普通は女の子が待つものだよね。
高階にもハル兄ちゃんにも、突然されたからなぁ…
「俺、キスの仕方なんてわかんないよー?」
「じゃ……じゃあ成井、目つむって…」
言われた通り目をつむる。
けど、いつまで待っても気配さえ無い。目を開けて「北川?」と聞くと真っ赤な顔の北川に「だから待っててって!!」と怒られた。
北川も緊張してるんだなぁ…
結局一分くらい待って、北川の唇がようやく触れた。
俺この前までファーストキスもまだだったのに、もう3人としてるんだなぁ…
「……な、成井…」
ゆっくりと唇が離れる。
まだ北川の顔は真っ赤だ。
「俺と、付き合ってくれないか?」
……うーんと…
北川のことは好きだけど、付き合うってそういうものじゃないと思うんだよなぁ。
「えーと……今すぐ決めなくてもいい?」
苦肉の策としてそう言うと、北川は黙って頷いた。
「でも、気まずくなったりしないかな…」
「ならないよっ!!」
慌てて言うと北川が笑う。
元々、放課後は一緒に遊ぶつもりだったのでその後は仲良くゲームした。
北川もいつも通り接してくれたし、良かったなー。
「じゃあねー北川。また明日ねっ?」
「ま、またな!!」
北川と別れて家路につく。
それにしても、北川が俺のことを好きだなんて、思いもしなかったなぁ。
昨日はハル兄ちゃんにキスされるし…
北川のこと好きなのかな、俺。
情けないことに俺恋愛とかよくわかんないんだよね。
みんな『この人と付き合おう』とか『この人はフろう』とか、一体どうやって決めてるんだろう?
「……あ」
そうだ、高階に相談してみようかな?
良い恋愛かどうかは別として、高階は恋愛豊富だし…
思い立ったら吉日!!
ということで、俺は高階の家に向かうことにした。
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