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神様の言う通り!
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教室に帰っても北川の姿はなかった。
北川……どこ行ったんだろー。
全く、高階のせいだよ!!

「成井さん、どいてもらえますか?」

振り返ると、クラスメイトの市早くんが立っていた。
俺の立っているところを通りたかったらしい

「ごめんね……あっ市早くん、北川見なかった?」

「見てません」

「そっか……なんか、はぐれちゃったみたいなんだよね」

「……校内ではぐれたんですか?」

「え、あっ、うん」

市早くんに怪訝な顔をされてしまった。北川、おうち帰っちゃったのかなぁ?
授業終わったら北川のおうち行って誤解を解かなくちゃ。



「高階!!早く帰ろっ!!」

「榊様と呼ぶまで帰んねぇぞー」

「榊様ー!!」

やっと放課後。高階の鞄持ちを早く終わらせて、北川のおうちへと急いだ。

北川のお母さんが出てきたので部屋に行く前に挨拶した。

「あの子急に帰ってきてずっと泣いてるんだけど…」

「えっ!?」

北川のお母さんの言葉に仰天した。
まさか俺のせい?でもそんな、泣くほどかなぁ…

「北川……?」

北川の部屋に入ると、真っ赤な目をした北川が体育座りしていた。
うわわ、本当に泣いてたみたいだ…

「な、成井…」

「……えっとー…」

「成井……なんで黙ってたんだよ?高階とのこと…」

どうしよう?北川怒ってる…
黙ってたも何も…

「なんていうか、あれはちが…」

「俺だって……俺だって成井のこと好きだったのに!!」

「……えぇっ!?そうだったのー!?」

北川が涙目で俺を見る。俺は北川のこと友達だと思ってたけど、北川は俺のこと好きだったの!?

「それなのに……高階と付き合ってたなんて…」

えっとつまり、北川は実は同姓愛者で、俺のこと恋愛対象として見てて…
あっ、そんなことより。

「……北川、あのね……無性に言いづらくなっちゃったけど、俺高階と付き合ってるわけじゃないよ……?」

うぎゃー、言いづらい!!
こんなことならもっと早く弁解しておけば良かったよー!!

「え……でも、あれは…」

北川の動揺が俺の心を痛める。北川、ホントごめんね…

「あれは……なんていうか、高階流のスキンシップ?かな…」
わぁ、俺ごまかすのスゴい下手だ。

「じゃあ高階とは何も……?」

「うん!!あ、キスはしたけど…」

言ってから気がついだけど、俺マズいことを言ってしまった。北川の表情がみるみる歪んでく…

「き、キスって…」

「いや、あの!!勢いでされちゃっただけで……キスくらい、北川とだってできるよ!!」

もう、何言ってんだ俺。パニックになりすぎて、自分でも意味わかんないこと言ってる…

どう取り繕うか悩んでいると、北川から驚きの一言が発せられた。

「じゃあ……しよう、成井」

「……えっ!?」

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あきゅろす。
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