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神様の言う通り!
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昨日の出来事。
いち。ハル兄ちゃんと再会した。
に。ハル兄ちゃんにキスされた。
さん。高階にふぇらを強要された。

こんな衝撃的事件が1日に集まるって、俺の人生どうなっちゃったんだ。
まぁこれ以上びっくりする事件はないだろうけど…

「もしもし高階?なんで教室にいないのー?」

『毎日教室で食ってるなんて言ってねぇだろ』
え。それでもさー、俺がお昼ご飯もっていっていくことになってるんだから教室にいてくれてもいいんじゃないの?

「じゃあどこにいるのさー?」

『屋上。早くしろよ』
高階はそう言うとすぐに電話を切ってしまった。意地悪だなぁ…

「成井、どうした?」

「北川……ちょっと屋上行ってくるね。先に食べてていいから」

パンを持ってそう言うと北川はわざわざついてきてくれた。
優しいなぁ!さすが俺の一番の友達だ。

「たーかーしーなー」
北川と屋上に出ると、フェンスにもたれて並んで座る二人の男女が見えた。

高階……大学生の彼女がいたはずだけど、もう浮気?昨日だって俺にあんなことさせるし!!

「神楽、遅かったな」
パンを渡すと女の子が不思議そうな顔で俺を見る。

「榊、この人誰?」

「俺専属のパシリ」

「えーかわいそうー」
女の子がケラケラと笑う。俺も好きでやってるわけじゃないのに……なんか、ちょっと恥ずかしい。

「なんか、邪魔してごめんね?じゃあ北川、教室戻ろー」

俺たちは屋上を後にした。階段を降りる途中で、北川が呟く。
「……成井、最近高階と仲良いよな」

「え?まぁ、うん」
女装癖がバレて脅されてる……なんて、いくら友達の北川にも言えないよな。うん、言えない言えない。
「ダメ?」と聞くと北川は少し口を尖らせた。

「ダメじゃないけど……成井と一番仲良いのは俺だと思ってたから……ちょっと悔しい」

「北川……可愛いっ!!」

「はぁ!?」

「俺のことそんなに好きだったのかー!!よしよし」
頭を撫でてあげたら、北川は顔を赤くした。
「や……やめろよ!!そんなんじゃねぇ…」
照れてるー。北川、素直だなぁ。

「そうだ、久々に遊ぼうよー。北川の家でゲームしたいな!」

「い、いいなそれ!」

「じゃあ放課後…」
あ、放課後は高階のカバン持ちなんだった。
でも一回くらい良いよね?俺、ここ数日がんばったと思うし!

「ごめん、俺高階に言うことあるから先に教室帰ってて!」

北川と別れて俺は屋上へと踵を返した。
高階、許してくれるかなぁ?

屋上のドアをもう一度開ける。そこで俺が目にしたものは、
さっきの女の子と情熱的な口づけをかわす高階だった。

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あきゅろす。
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