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Star Struxxx.
チヒロ。
「……知尋?」

改札を出たすぐのところで、赤坂さんのことをずっと待ってた。

昨日玲さんに背中を押されて、勢いが冷めないうちに赤坂さんに会いにいこうって決めた。
実際、赤坂さんの顔を見たら、数日前のことを思い出して胸が痛いけど…

「どうしたの?」

「赤坂さんと、話がしたくて…」

赤坂さんはちょっと困った顔をした。
やっぱり嫌われたかな……いやでも、後悔だけは嫌だ……!!

「しつこくてすみません!!だけど俺は、赤坂さんと別れたくないんです…」

「でも、知尋…」

「……今は、他に好きな人がいてもいいです」

俺が、忘れさせてみせます…

最大限の勇気を振り絞ってそう言うと、赤坂さんが小さく吹き出した。

「あ、笑ってごめん……知尋がそういうこと言うタイプだって、知らなかったから」

こういうこと言うタイプじゃないです……いっぱいいっぱいです…

「……俺、男友達の恋をずっと応援してたんだけどね。いざソイツの恋が叶ったらすげぇ虚しくなって、そしたらちょうど男の子に告白されたから……まぁいいかってOKしたんだよね」

“男の子”?あっ、俺のことか。
赤坂さんが好きだった人って、もしかして…
玲さんとか?

なんて、訊けるわけないけど。

「知尋の気持ち無視しててごめんね」

「えっ、いやそんな…」

「忘れさせてくれるって言うなら、期待してるから」

「……じゃあ、」

赤坂さんは出会った時のように、優しく笑って頷いた。
良かった……!!
やっぱり玲さんに言われた通り、正直に言って良かった。今度こそフラれないように頑張ろう。
赤坂さんのこと一番好きなのは、俺だし!!

赤坂さんは勝手に待ってた俺のことを家まで送ると言ってくれた。
こういう優しいところが、かっこいい。俺、幸せだ…

「知尋は、一目惚れってやつだよね」

「えっ?そうですね、はい」

「俺と付き合ってイメージダウンしなかった?」

「するわけないですよ!!」

「そうかぁ。アイツと言い知尋といい、一目惚れは最強だね」

「……え?はぁ…」

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