こっちを向いて 助言 「未里ちゃんがそんなんじゃ、私また晴矢とつき合っちゃうかもよ」 ムッとした口調で少女が答える。 「傷つくことばっか考えて何も出来ないなら、好きな人となんて一生つき合えないんだから」 胸が苦しくなった。 晴矢とこのままで居られなくなるのも嫌。 けど…… 一度も女の子として見てくれないのも同じくらいやだよ。 矛盾した気持ちが嫌。 逆さまになった気持ちをどうしていいか分からない。 「ねえ、未里ちゃんはまだ何にもしてないんだよ。 振られて元に戻れなくなるのが怖いんでしょ? 戻れないかどうかなんてわかんないじゃん。 未里ちゃんの努力しだいだよ。 だからさ、晴矢のこと何とも想っていない努力するんじゃなくてさ、 告白して普通の友達みたいに接する努力すれば?」 努力の方向を変える? ……そんなこと、考えたことなかった。 [*前へ][次へ#] |