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こっちを向いて
お店A
ガシッとボタンに伸びた手を掴んで押すのを引き止める。



「ま、待って!!それはちょっと・・・・・・」


「じゃぁ何考えてたか言うか?」



彼の嫌な微笑みが目につく。



「言わないと未里はお金足りなくて困っちゃうよな」



ニッコリスマイル。


厳しい笑顔だ。


その、全てを見透かした笑顔はすごくて、口を開かずにいられなくなる。


亮介の人の心を動かす巧妙な言い回し。


ま、負けました。



「正直に言うけど絶対気にしないでね。」


「うん」


「私達の恋愛関係みたいの考えてたの。どうすれば皆上手くいくかなって。」



亮介はキョトンとした顔をしている。




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