こっちを向いて
裏で
亮介のその言葉に一瞬目が点になった。
気付いてたの?
「知って何で告白したの?」
不思議だった。
何で真希の気持ちに気づいていながら私に気持ちを伝えたのが。
こんな風にいざこざが起きるの分かってたのに。
「だってまだ告白されてないし。それに俺が未里のこと好きって言ってあるから」
「え!!そんなこといつ話したの」
「メールで好きな人いる?って聞かれたから、未里だよって言った」
私の知らないとこでそんなやり取りがあったのか。
「それで真希は何て?」
「協力は出来ないけど頑張ってって」
真希・・・・・・・・
私の知らないところで努力してたんだ。
頑張ってたんだ。
好きな人に好きな人がいるって辛いよね。
真希の場合相手が親友だもん、私なんかよりずっと辛かったよね。
首に回った手をほどこうと腕に力をいれた。
「亮介お願い、離して。どうしても真希のところに行きたいの」
「・・・・・・・・」
無言のまま返事を返してはくれない。
「亮介」
もう一度名前を呼んだときようやく彼が口を開いた。
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