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こっちを向いて
遭遇
ガタッ


何処からか人がつまずいたような音がした。


亮介と一緒に音のする方を見る。



そこには


私達のよく知る人物、



真希の姿があった。




「ご、ごめん。邪魔しちゃったかな」



慌て真希が引き返そうとする。



私は急いで涙をふき、真希の腕を掴んだ。



「まって真希、これは違うの」


「ごめん。今は一人にさせて」



そう言うと彼女は私の腕を振り払い階段を駆け降りて行ってしまった。




どうしよう。


真希に見られちゃった。


好きな人と親友が抱き合ってる姿。


別にそんなつもりじゃないけど、やっぱり好きな人が誰かといるのなんて見たくなかったよね。


今の私にはその気持ち一番分かってたはずなのに。


私は本当にバカだ。







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