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こっちを向いて
真希side
「終わったー」


私は、ん〜っと伸びをした。


「真希。授業始まるから急いで」



もう制服に着替え終わった陸上部の友達が急かす。



「先行ってて。ストップウォッチ片付けてから行く」

「わかった。じゃぁ急ぎなよ」


「了解」



走るのは疲れるけどやっぱ楽しいな。


皆を見送ったあとストップウォッチを手にして歩き出そうとした。


ん?


ふと校舎の方に目をやると見覚えのある影がガラス越しに映っていた。



「亮介?」



はっきりとは分からなかったが確かに亮介のようだった。



よく見ると、彼は教室からいちばん遠い廊下をキョロキョロしながら走ってる。


もう授業始まるのにな何してるんだろう?



私は授業のことなど忘れて彼のいた方へ向かった。



あんな光景をまの当たりにするとも知らずに・・・・・・・。






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