ん …小説
150HIT.ver2
(三番手:山ノ井)
慎吾の日記を読み返す。
慎吾いわく、やっぱりこの二人は両思いらしい。
うーん、それじゃあ俺的にはつまらないんだよね。
ちょっといたずらしたくなるし。
彼はニヤリと笑った。
「準サンのばか!もー知らないから!!」
「勝手にしろ!」
例のごとくあの二人は喧嘩を始めた。
いつもなら、利央が謝って仲直りをするような程度の痴話喧嘩。
でも今日はそんな暇を与えない。
「りーお!今日一緒に帰らない?」
まだ怒りの収まらない利央に話し掛ける。
「いーっすよ。」
「準太はいいの?」
「あんなに自分勝手な人なんか知りません。」
カチン
あ、準太がキレた。
「和さ〜ん!一緒にラーメン食いに行きませせんか?」
俺美味いところ知ってるんです。
明らかに利央に聞こえるように言っている。
「あぁ。俺は良いけど利央は…」
「別にいいっすよ!
どっかのアホみたいな子供より、和さんみたいな人といる方がやっぱり気が楽ですし!
それに俺、子供嫌いですから。」
お、きついね準太君。
利央が震えている。
利央の顔ををのぞき込んだ。大粒の涙がいまにもこぼれ落ちそうだ。
「…っ、準サ……っ」
「さ、行きましょ和さん。アホなんてほっとけばいいんすよ。」
利央はとうとう泣き出してしまった。
「準サ、ン…やだ…行かないで、よぉ…」
「なんでだよ。」
利央の目から、次から次へと涙がこぼれ落ちている。
「お前には関係ないだろ。」
そういいながらも、準太は利央に近付いていく。
「準サンは俺より和さんの方が好きなんでしょ?!だったら俺なんかじゃなくて和さんと付き合えば良いじゃん!!」
あ、やっぱり付き合ってたんだ。
熱くなって周りの見えなくなっている二人はカミングアウトしたことに気がついていない。
「……そーだな。お前なんかよりも和さんの方が大人だし、お前なんかより好きだよ。」
「………………っ!!」
おや、破局?
なんて考えていたら、準太が言った。
「お前のことは愛してるんだよ…。わかれよバカ…。」
くっさ!!
正直準太が少女漫画全開のセリフをいうとは思わなかった。
ヤバい。もーなんか付き合ってる付き合ってないの話以前に、準太の意外にロマンチストなところが面白すぎる。
「準サン…!!」
「お前もそうだろ?」
「うん!準サン大好き!俺も愛してるから!!」
二人は抱き合った。
隣りを見ると、慎吾が笑いを堪えている。
相当苦しいみたいで、顔がゆがんでしまっている。面白いけど。
準太と目が合う。
瞬間、準太が青ざめる。ようやくここがどこなのか理解したようだ。
幸せそうな利央と、慌てふためく準太。
―――これから先、退屈しないね――――
慎吾と一緒にニヤけながら思った。
―――――――――――
あとがき
遅くなってスイマセンでしたぁ(滝汗
やっと私生活が一段落しました。
ほんとごめんなさい。
女体のほうも片付けます。はい。
どうかこれからもヨロシクお願いします!!
それでは、150HIT(もう400HITですが)ありがとうございました!!
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