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ん …小説
150HIT.ver2

(スタート:迅)

「ったく、あのアホ…部活始まるってのにどこ行ってるんだよ…」

部活前、同い年の親友が見当たらず探していた。
彼は教室にも、教会にもいなかった。


あと探していないのは校舎裏くらいだ。


これでいなかったら、もー知らねーからな!
部活に遅れて監督に怒られてしまえ!!


校舎裏に来てみた。

「…やっぱりいないし。」

もういいや、そう思ってグラウンドへ向かおうとしたら。

見てしまった。



準サンと利央が木の影でキスをしているところを。


俺は暫くの間呆然としてしまった。





準利日記★




休憩中き部室の隅に座り込み、こっそりと話している俺と先輩二人。



「えー、迅それほんとに??」

二つ上の先輩に聞き返された。


「え、あ…多分そうです…。」

グラウンドに戻って来た時の俺が不自然だったらしく、問い詰められて全部話してしまった。

でも、あまりの衝撃で話さずにいられなかったのもある。


「へぇ〜。準太と利央って付き合ってたんだぁ。」

知らなかったぁ〜、と細い目をさらに細くして楽しそうにしている先輩は山さん。


その隣りにいる、山さんといたずら仲間の慎吾さんが口を挟む。

「うーん…でも嫌悪感はねぇな。なんでか。」


そう、そうなんだ。
不思議と嫌悪感はわかなかった。

それよりも“あの二人”というのが俺にとっては衝撃だった。


利央は昔から準サンにくっついていたけれど、準サンはいつもうっとおしそうだったから。


「俺、今まで準サンは利央のことあんまり好きじゃないんだって思ってました。」


「「え、あんなに分かりやすいのに?」」


二人同時に言われた。
うーん、一体彼のどこが分かりやすいのだろう。

やっぱり三年生は色々と周りを見ているんだなぁ。


「それよりも利央だな。」
「あ〜、確かに。」
「利央がどうしたんすか?」


「俺、利央は準太に懐いてるだけなんだと思ってたよ。」
「俺も思ってたー。」

「…?どういう事っすか?」

「だからさ、利央に恋愛感情は無いと思ってたってこと!!」


そうなのかな?
俺からすれば利央は口を開けば、準サン大好きってイメージしかないんだけどな…。


「うーん、なんだか人によってあの二人の見え方が違うみたいだねぇ。」
続けて山さんが言った言葉に俺達(部員の一部)は数日間振り回される事になる。

「そうだ!!あいつらの観察日記をつけてみようよ!

そうやって観察してれば二人の関係がどういう事になってるか分かるんじゃない??」


………大変な事になってしまった。

「いーね、それ。」と同意している慎吾さんの隣りで俺は肩を落とした。



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