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ん …小説
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俺は仲沢利央。
桐青高校一年の、ごく普通の男の子です。



いや、正確には男の子でした。昨日までは。






おんにゃのこ






朝起きたら何かが違った。

なんか…周りのものがいつもより大きい気がする。
気のせいかな…?


うーん…まぁいいか。
とりあえず着替えなきゃ。
制服に着替えようと思って、服を脱ぐ。


ワイシャツに腕を通す。
いつものことなのに、何だか違和感を感じる。


…服がブカブカな気がする…

袖は余ってるし、ワイシャツの肩幅が広すぎて、肩からずり落ちてしまっている。

変だなぁなんて思いながら着替えを続ける。

鏡の前でネクタイを結ぶ。
実はあんまり得意じゃなくて、時々準サンに結んでもらってるんだよね。
今日もやってもらおうかな…。




胸が邪魔で今日は一段とネクタイ結びにくいし。

……胸…


「えっ、」


……むね…?

平らなはずのそこに、ふくらみがある。
恐る恐るそこを触ってみる。


ふにゃ、


「や…わらか…」

本来ならひらべったい胸があったはず、なのに…
「胸がある…」

ありえない。
だって、男なのに胸ができてしまってるなんて(しかも結構デカい)。



てゆーか、
まさか、



俺はある結論を下した。


「俺…女の子になってる…?」



鏡の中には真っ青になった俺がいた。


―――――――――――

昨日は迅と一緒に帰った。迅は俺の親友で、仲が良いんだ。


「じぃ〜ん〜…」
「なんだよ利央、変な声出すなよ。」

「俺女の子になりたかった…」
「はぁ?」
「だってさぁ、」

女の子だったら準サン俺のこと好きになってくれたかもしれないじゃん。

「また準サンかよ…」
「だって好きなんだもん…」

「女の子だったとしても無理な気がするけど…」
「あー!迅それどーゆーことだよぉ!!」
「どうせ中身はそのまんまじゃんか。」

うぅ〜…迅ヒデェ…。


「女の子になりたいよぉー!!」
「お前が女の子になったら少しは静かになるのかなぁ…」




流れ星が、キラリ。



「あ、迅!流れ星だ!!」
「じゃあ願い事言えば良いじゃん。」
「そっか!」


次の流れ星を待つ。




でも、流れ星が夜空に現れたのはその一回きりだった。



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あきゅろす。
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