僕は5分で君に恋をした(大鳥晴輝) みょうじおなまえ ふわふわと花みたいな笑顔のヤツ お菓子に例えると綿菓子みたいな…そのくらいみょうじはふわふわしてるし白いし可愛い。 食べたら溶けるみたいにアイツの笑顔は俺をだらしなくさせる。 そしてそんな笑顔に俺は5分でやられた。 「大鳥くん」彼女がそう呼ぶ度ドキドキと早鐘を打つ胸の鼓動 好きだ好きだ好きだ みょうじの笑顔 纏う雰囲気 体育の授業のサッカーでスライディングをして擦りむけた膝 駆け寄るみょうじ 心配する顔 泣きそうな声 傷口に触れるピンクのハンカチ その時間わずか5分 君にまた恋をする。 声が、視覚がすべて 支配される。 時を重ねれば重ねるほどみょうじに溺れて恋をする。 「大鳥くん?」 「…なんでもない、みょうじ」 「なに?」 きゅっと掴まれる両手 真剣な眼差し 「どうしたの?大鳥くん。」 真面目な顔して くすくすと笑うみょうじに胸がきゅうううと締め付けられるのがわかる そして また、俺は君に溺れる。 *まえつぎ# |