[携帯モード] [URL送信]
よそ見しないで!(一ノ瀬トキヤ)
「トキヤさん…あの子が気になります?」

「何のことですか?」

「七海さんをずっと、視界に入れています。」


それまで
七海さんの方を向いていたトキヤさんの顔は私を視界に映す
けど、心の中はきっと…
トキヤさんは苦しんでる自分の力不足に…でも、思ってるだけトキヤさんはもう充分すぎるくらいに才能がある。
なのに七海さんの音楽に自分は触れてはいけないと思っている。


「私は…確かに七海さんには敵いません…ですがトキヤさんを輝かせられる自信は誰よりも…七海さんにも負けません。」

「つまり彼女を越えると?」

「はい…そうしたらトキヤさんは七海さんと組むに相応しい方に…」

「あなたは話をしなくてもわかってくれる…気が楽になります。」

「トキヤさんが笑ってくれるのが何よりです…」


私だけを見て
よそ見なんてしないで


なんて、言えないから
かわりにあなたの幸せな表情を私にも見せてください。

*まえつぎ#

16/21ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!