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続き物
E
昨日はあれから
大鳥と駒澤と3人で教室に戻った。
私はちゃんと断ってたから怒られ無かったけど
大鳥と駒澤は無断で居なくなったのか先生からグチグチと説教を受けていた。


駒澤が怒られてるところなんか初めて見た。
女子からの視線が少し痛かったけど
なんだかいつもよりその視線が短かったような気がした。
気のせいか?


「…なんでいるんだよ…。」

「おっせーぞ」

「おはよう、みょうじ」


ドアを開けば
大鳥と駒澤…
昨日帰りに家まで送ってもらったときに覚えたのか。


「あ?」

「だってみょうじを守るって言ったからさ」

「そういうことだ行くぞ」

「……(なんか違うような…。)」


暫く歩いて
駒澤に渡すものがあるんだと思い出し
ランドセルから駒澤の上着を出す。


「これ…」

「ああ…まだ良かったのに。」

「いや…本当にありがとなおかげであん時は助かった。」


みょうじがはにかむと聡もつられてはにかむ
あの時上着を渡してたのが俺だったら、今笑ってたのは俺とみょうじだったのか?


「……」

「大鳥…」

「ん?」
「お前もありがとな。」

「ん?俺は何もしてねーけど…」

「守って…くれるんだろ?」

「…言っただろ、お詫びだって」

「そうだな。」


違う例え俺じゃなくても、一緒に笑い合えてる
あんなことは関係ない


「おっ、なまえちゃん!」

「…片山さん!」

「コーチ!?」

「晴輝に聡も!」

「なんでコーチが?」

「なんで…って俺となまえちゃん家近所なんだよ。」

「そういえば、んなこと言ってたな。」

「え、ハルキ知ってたの?」

「うん。」

「嘘…。」

「にしても知ったのは土曜日だけどな。」

「そうそう、あ…それじゃ俺は行くから…お前らちゃんとなまえちゃん見とけよ。」

「言われなくても」

「わかってるっつーの。」

「え…か、片山さん!!」


それじゃあね。
颯爽と駆けていく片山さんはカッコよかった…カッコよかったけど!
なんか気まずいんだよ!


「みょうじ…」

「な、なんだよ…駒澤?」

「僕に隠し事しないで欲しいんだ…。」

「え?」

「僕…みょうじのことは知っておきたいから…何でもいいから僕に言って欲しいんだ。」

「駒澤…」

「じゃなきゃハルキとフェアじゃない」

「…よく、わかんないけどそうするよ。」

「ふふっ、うん!」


みょうじと登下校!!
夢みたいだ!
だけどハルキも一緒か
でもみょうじの笑顔でどうでもいいことって思えてしまう。
僕って異常なのかな?
というかみょうじ中毒?


「…こ、駒澤っ!」

「ん?………聡…手、握る必要ないだろ。」

「みょうじは嫌?」

「えっ、あ…嫌じゃないけど…あの…学校近いから…」

「恥ずかしい?」


うんうんと
頭を振るみょうじ
クソ…腹立つ。
何、聡相手にあたふたしてんだよ。


「え!お、大鳥!?」

「ハルキこそ必要ないんじゃない?」


気づいたら俺もみょうじの手を掴んでいた。
顔真っ赤にするコイツを見て不機嫌になる聡
俺のこと無視するからだ。


「な、なあ!大鳥…駒澤…学校近いから!」

「やだ」

「俺も」

「……(これで何かされたらこいつらと口聞いてやんねー)」


チャイムが鳴る
最近は女の子が怖くない。
大鳥と駒澤のおかげなのかな?
でも何かしてるようには見えないけど。



「ハルキ…最近みょうじと一緒にいるよね」

「はあ?」

「僕…ハルキに負けないから。」

「何か勘違いしてねーか??」

「してないよ…ハルキは無意識に……」

「何か言ったか??」

「なんでも…」




ハルキは自分の気持ちに気づいてない
…気づいても負けないけどね。

*まえつぎ#

あきゅろす。
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