veryshort
大鳥晴輝
「晴輝！」
「おっ、ななし」
「相変わらず男子にモテモテね。」
「うっせ！」
「彼、格好いいよね」
『格好いい』
ななしの口から溢れたその言葉に腹が立った。
「へっ、あんなスカした野郎のどこが…」
「何よ…薫くんに闘争心むき出しの癖に」
「んな、こと…」
ああ！腹立つ！
「お前やっぱり阿呆だな…。」
勝負が終るなり陣明は俺にそう言い放った。
「るっせーな！お前ななしと何話したんだよ。」
「みょうじ？…お前に関係ないだろ。」
「あるんだよ！ななしは俺の幼なじみだ！」
「幼なじみ…か、それ以上の関係じゃないんだろ。」
「ぐっ…。」
「昨日イライラしてたのもみょうじ絡みか…」
「るっせー！」
余裕そうな表情の薫とは違って
顔が真っ赤な晴輝
「いたっ！…晴輝ーっ！」
「ななし!?」
「あれ…おーい薫くん！」
陣明に向かってパタパタと手を振るななし
勝ち誇ったような陣明の顔…。
ああー！やっぱり気に入らねー！
陣明より俺のこと見ろよ！
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