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春灯篭(ハルトウロウ)
小鳥さえずり光射す
木漏れ日は暖かく
なんでとなく振り返るのは
甘やかな風のせい

いつもと変わらぬ日々の中で
確かに息づく鼓動達
暗い寝床で焦がれていた
眠りを今こそ解き放とう


夏が過ぎて秋が来ました
冬のざわめきのなかで
ひたすらに待ち望んだのは
あのやわらかな春灯篭



すべては道のりに過ぎず
ただ今は揺れるだけ
この瞬間さえ直ぐに流れ
咲いては枯れて生まれゆく

留まることのない時の狭間で
繰り返す鼓動達
出逢いは別れ歩みは止めて
始まりを幾度も終わらせる


夏が過ぎて秋が来ました
冬のざわめきのなかで
ひたすらに待ち望んだのは
あのやわらかな春灯篭



続くこの輪は幾重にも
重なり途切れることはなく
次代(ツギ)に繋げるそのために
また始まりの芽吹きを生む



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