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キンモクセイ
金木犀の匂いが朝のひさしに溢れて
午後と錯覚しそうな
晴れ過ぎた青空

少し焦りぎみに登るホームの階段
反射するデジタル盤が私の標
流れる人交わらない波
けれど、変わらない空気の味

何度か繰り返して
何度も見過ごして

いつもが日常で
日常が更新で

いつの間にか無くなったお店
陽が隠れた大きな看板
赤茶けた鉄パイプが続くよ

昼より明るい夜に会った
少しなつかしいクラスメート
誰だったっけ、なんて言ったけど
覚えてるよ

思い出したよあの道で
違うけれど同じにおい
ひさしの中に差し込む、金色の匂い

晴れ過ぎた空の下で
雲一つないクリア・ブルー
降りそよぐ、金木犀





あきゅろす。
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