非常識人
「暇だな。どこかに良い
獲物はいないだろうか。
」
タイミング悪かったな。
やっぱりこの時間は皆お
昼御飯を食べているから
なかなか…ん?
「だーかーらー来月払う
って言ってんだろうが!
!」
「あんたのその言葉はも
う聞き飽きたよ!!」
お登勢さんと糖分糞野郎
だ。なにやら揉め事にな
っているらしい。まぁ、
今の会話で大体内容は分
かったけど。
「お登勢さん。どうした
んですか?」
「…柊かい。聞いておく
れ。コイツがまだ今月の
家賃を払わないんだよ!
」
「だから来月にまとめて
払うって何回言やぁ分か
るんだ!このババァ!」
「あぁそうかい!ならず
っと溜まっている家賃も
いっそ払っておくれ!」
「あれはこの前あれ…扉
修理してやったからチャ
ラで良いじゃねぇか!」
「馬鹿言ってんじゃない
よ!いくら溜まってると
思ってるんだい!」
…糖分馬鹿も糖分馬鹿だ
が、お登勢さんもお登勢
さんだ。人が良すぎる。
私だったら直ぐにでもこ
んな奴蹴り飛ばして追い
出すのに。
「まぁまぁ。少し落ち着
て。」
「そうだ!柊ちゃんの言
う通りだ!」
「言っときますけど貴方
を庇った訳ではないんで
、少し黙ってて下さい。
」
「え?違うの?庇ってく
れたんじゃないの?」
「…ではお登勢さん、こ
うしましょう。」
「え?無視?」
「この天然パーマを契約
不履行で訴えましょう。
」
「ちょっと待てぇぇ!!
俺を警察につき出す気か
お前!どんだけ冷酷なん
だ!?」
「大丈夫です。警察には
捕まりませんので。ただ
強制的にお金を払っても
らいます。」
「…俺初めて柊ちゃんを
怖いって思った。」
「じゃあ行きましょう。
」
「え?本気?冗談だよね
?」
「大丈夫ですよ。貴方を
警察へ連れて行った時は
しっかりと写真に収めま
すんで。」
「それ全然大丈夫じゃな
いから!寧ろヤバいから
ねそれ!」
「警察にお世話になるな
んてそうありませんよ。
思い出が出来たじゃない
ですか。」
「そんな気分悪くなる思
い出俺いらねぇから!!
いだだだだ!てめっ耳を
引っ張るんじゃねぇ!」
「ならとっとと歩いてく
ださい。重い。」
「今重いって言った!?
軽く最近気にしてんだぞ
お前!っつかババァ!見
てねぇで助けろ!」
「そいつの事頼んだよ、
柊。」
「はい、お登勢さん。」
「…おいおいおいおい。
嘘だろぉぉぉぉぉ!?」
非常識人
(良い暇つぶしになったな)
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