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くすぐるのは男ゴコロ
 
「どうして?」だって?

そんなの決まってる。



…お前だからだ。










なぜか街で待ち合わせよう、というパピオンメサージュを受け取った俺は日曜日の人ごみに辟易しながらカフェに居た。

…が約束の時間を過ぎても待ち人は現れない。

何かあったのだろうか、と心配になってきたその時だった。


「ラギっ、遅れてごめんなさい!!」

「………は?…ル、ルル!?」


駆け寄ってきたのはいつも見ている制服ではなく、秋らしいうすい茶色のポンチョに膝丈の黒のスカート、という大人びた姿のルルだった。


「本当にごめんねっ、ちょっと着替えに手間取っちゃって…ど、どうかな?」


どうやらこのために街での待ち合わせにしたらしい。

恥ずかしそうにはにかむルルに、俺の方はいつもと違う雰囲気に戸惑ってなんて返事をしていいか困ってしまった。

正直、可愛い。

俺にもしユリウスやビラールやアルバロみたいに常識がなかったらこの場で抱きしめたのに、と思うくらいには。


「お、おう…その、い…いいんじゃねー」

「えへへ、ありがとう。本当は髪もいじりたかったんだけど…時間がなくて。でもラギにそう言ってもらえてよかった!!」


そう言って笑うルルは出会った時よりもだいぶ伸びた髪を気にしているが、下ろしているのもいい。今日の服にとても似合っている…



今すぐ、抱き合いたいくらいには


「んー…何を頼もうかなぁ?ラギはなに食べたい?」

「なぁ、ルル」


うんうんとメニューを見ているルルには悪いと思ったが、俺はルルからメニューを奪った。


「出るぞ」

「えっ?なんで…?」


先ほどから向けられるどこかで見たような男子生徒の目線にも、複雑な男心にも全く気付かないルルはきょとんとしながらも素直に俺の差し出した手を取った。









「ぅん…ラ、ラギ…」


私服のルルを連れて学校に戻る事はできず、俺は狭い路地であいつを隠すように抱き締めた。

もちろん、唇を奪いながら。


「あっ、んん…ん…」

「悪い…けど、我慢できねー…」

「え…ラギ!?そんな…ど、どうしちゃったの?」

「さぁ、な…?」


スカートの中に手を忍びこませると、既に潤んだそこはくちゅっという音を立てて俺の指を飲みこんでいく。

早くこの熱いなかに入り、一つになりたい。


「んんっ…ふっ、ぁ、はぁ…んぁっ!!」


欲情に急く自身を抑えて、徐々に指で中を広げていく。いつもと違った体勢を窮屈に感じながらも、必死で声を抑えるルルに昂ぶっていくのが止まらない。


「あ…んぁ、ラギ……も、だめぇ…」


もう限界らしいルルが小さく首を振る。

そのたびに胸元に食らいつく俺の頬に柔らかい髪が触れる。


「もう…?やめて、なんて言わないよな?」

「あっ、だめだってば…んんっ!!」


俺はルルの中から指を抜くと、ルルの乱れた髪をかきあげてやりながらゆっくりと押し入った。


「好きだ、ルル…」

「あっ、ふぁ、んん…ラギの、ばかぁ…!!」


責め立てる俺の背にルルは顔を真っ赤にしてギュッとしがみつく。

…それが俺を煽るとも知らずに。





  馬鹿なのはお前の方だ
 


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