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奥様は×××





三者面談の場所は夕日の差す、この放課後の教室。
現在その場に居るのは私と三上くんの2人だけ……。

「三上くん、来て下さるのはお兄さんだっけ?」

「あ?あぁ」

「遅い、ね」

約束の時間は4時半。
只今その時間を10分ほど過ぎたところ。

なにより、三上くんと2人だけというこの場面がとても気まずい。

三上くんは“不良”の類に入る子。
少し背は小さいけれど、髪の毛は金髪だし、言葉使いが怖いし、喧嘩になると先頭をきって飛び込む様な子。

そんなだから彼は周りからは少し恐れられて居るみたい。
以前、授業中に先輩生徒がクラスに怒鳴り込んで来た事があった時、彼は余裕綽々といった態度で先輩をあしらい、怒った先輩と乱闘になるなんて事があった。
当然ながら周りの生徒は怯えていたわ。
その授業が私の授業だったから私もなお更怖く感じちゃう。



でも彼は変わっていて、授業を決してさぼらない。1、2年生のときは皆勤賞にも輝いている。

…変な子、よね。

あーあ、彼のお兄さんってどんな人かしら…。
頬に傷とかあって、サングラスをかけたヤクザみたいな人だったら??煙草とか吸いながらきちゃったらどうしよう…。

校内は禁煙ですよ、
なんて絶対に言えない!
嫌だなぁ…。




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