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奥様は×××
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「梓鶴」

昇降口を出た直ぐの所でコンビニに屯するヤンキーのように座り込んでいる梓鶴に声をかけた。
梓鶴がその座り方をすると冗談にならないから怖いよねぇ。

「チッ。…遅ぇよ」

あれあれ?梓鶴さん不機嫌。

「何?怒ってんの?」

ブスっとした顔の梓鶴さんはダルそうに立ち上がると、別にと呟いて歩き始めた。
早足で隣に行く。

「なぁ、梓鶴」

「……」

「しーづるー」

「…たんだよ」

「え?」

「何、話してたんだよ」

……ぷっ。
梓鶴さん、それ反則。

歩きながらだから横顔しか見れないけれど、ぼそっと言った彼の頬は赤く染まっていた。

気になってたの?
可愛い。可愛すぎるよ、梓鶴サン。

本当にバカ。

「お前の事だよ」

「え…?」

俺の言葉に、梓鶴はきょとんとした顔で立ち止まった。
すかさず腕を掴んで引き寄せると無防備な梓鶴さんの唇にちゅっとキスをした。

「梓鶴に悪い虫が付いてないか聞いてきた」

案の定と言うべきか、俺からの不意打ちのキスで増したのか梓鶴の顔は真っ赤だった。

「……馬鹿じゃねぇの」

梓鶴はフイっと顔を反らし、さっさと歩き始めた。





何をイマサラ。
俺は世界一の梓鶴さん馬鹿ですよ?




end




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