犬馬の心
6
「ん…?本当だ」
昇天してしまうすんでの所で意識を取り戻し、バイブで揺れる携帯を開いた。
どうやらメールを受信したよう。
(誰だ?……『ご主人様』…?)
登録した覚えのない宛名。
こんなふざけた宛名など、忘れる訳がないが…。
しかし、本文を見て一瞬で誰からなのか分かった。
【放課後、教室に迎えに来てね。遅刻したら全裸でお散歩だよー(*O∪<*)-☆】
(蘭!?!?いつの間に登録したんだ!?!?つーか放課後?)
うーん、嫌な予感がするぜ……。
********
放課後。
「…っ、はぁはぁ…間に合った…!」
ゲームしようぜとうるさいタケルを振り切って、ガンダッシュで一番奥の教室へやってきた。教室を覗くと席に足を組んで座る蘭の姿を発見。
「遅い!早く行くよ!」
偉そうに俺を一喝すると、荷物を押し付けてズンズン歩き始めた。
(ったく、何なんだよ…)
「何処行くんだ?」
「内緒。良いからついてきて」
*******
訳が分からず付いてきたものの……。
(これが顔だけ天使の力…!!!)
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