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犬馬の心






(え?)

蘭が近寄り、チョーカーに手を掛けた瞬間に聞こえた金属音。そう、まるで鍵を掛けたときみたいな…。
鍵。蘭の手に握られた小さな鍵。

「“サイズ”に決まってるでしょ?」

ニマァっと笑った蘭。
すぐさまチョーカーを外そうと手を掛けたがビクともしない。

(は…外れねぇ!!!!)

「ふふっ♪首輪変わりだよ」

「な…っ!外せよ!!」

「言っとくけどそれは僕の大切な物の一つだよ。壊したり傷つけたりしたら犬耳カチューシャ(私物)インユアヘッド+全裸で校内散歩だからね?」

分かった?と俺の肩にポンと手を添えた悪魔様。いつぞやの闇黒に染まったキュートなお顔に俺は凍りついた。



*******



教室に行くと殆どの生徒が既に来ていた。

「犬真!」

「おぉ。はよ」

朝から元気の良いタケル。
悪いけど今お前に付き合える元気は持ち合わせてねぇ。

「あ?犬真、チョーカーなんかしてたか?」

「(しかもイキナリ…。)…んー……イメチェン?」

なんの答えも用意していなかった俺はありがちな答えをしてしまった。





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あきゅろす。
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