[携帯モード] [URL送信]

その他
What's day
「私というものがいながら貴女は何故オズ君の所に行っていたのですカ?」

ブレイクはものすごく怒っていた(いや、どちらかというといじけていた…)

「朝早くから私を置いて…何故です?」

「いや、あのその…ね?」
「何が"ね?"ですか。
答えになっていませんがねエアル。」

ブレイクは冷めた目でエアルのことをじっと見た。
エアルは戸惑いがちにブレイクに質問した。

「ザクス今日は何の日か知ってる?」

「はい?今日は何かありましたカ?パンドラでの会議は昨日でしたし。特には無いかと思いますがねぇ。」
エアルは大きな溜め息をついた。

「わかってないんだね。
ザクスはそういうの気にしない人か…。」

「…?」

「今日はちょうど一年前に私達が初めて出逢った日。覚えてる?」

ブレイクは相当驚いた顔をして言った。

「もう一年たったんですカ?」

「たったんです。」

エアルはまったくという顔をしてはっきり言った。

「それは気付きませんでした。すみませんエアル。」
本当に申し訳なさそうにするブレイクはめったに見ないので逆にエアルは驚いてしまった。
しかしブレイクはいきなり冷めた目になり言った。

「でも、オズ君は関係ありませんよね?そんな日に何故オズ君の所に?」

ブレイクはやはりそのことが気に入らないらしい。
はっきりさせないと祝うものも祝えないようだ。

「あーそれは今ザクスが欲しい物があるか聞きに行って。でも結局わからなくて…。だから、その…。」

「欲しい物なんてないですよ。」

ブレイクは優しく微笑んだ。

「そんな欲しい物なんてありませんよ。覚えていてくれた。それだけで十分だというのに。」

ブレイクはエアルの頭をポンと叩いた。

「本当にありがとうございます。」

エアルは上目遣いにブレイクを見上げた。

「何かあげたかった。言葉にはできないほど感謝してるから。
いつもありがとう。」

そう言ったエアルにブレイクはそっと口づけをした。
「今日のお礼ということにしといてください」

にやっと笑いブレイクは言った。

いきなりだったので固まっていたエアルはやっと現実に帰ってきた。

「こ・これがお礼だったの!でも、そしたら私はザクスにお礼してないよ!」

「お礼なんていらな……あっぜひお礼してください。」

ブレイクは不意にそう言うと不敵に笑った。

「なに?」

「お礼は貴女自身で。
今日の夜、私の部屋で待ってますからネ。」

「え………?」

にこにこと笑いブレイクは歩きだしていた。



【What's day】

(私自身がお礼…?)
(今日の夜は寝かせませんからネ)

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!