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その他
普通の日常。でもそれが好き。

今日もいつも通りに過ぎていく。


「神楽ちゃーん。銀時いる?」


私は毎朝、彼に会いに行く。
それはもう普通で当たり前のことになっている。
そして神楽からの答えは決まって、


「ふらふらと出かけて行ったネ!」





行く場所はだいたいわかっている。
パチンコ、コンビニ、その他にもいろいろといったところだ。


昨日はコンビニでジャンプを買っていたから、今日はパチンコかなと予想をつけてその場所へと向かう。


私は一応未成年だし外で待つ。
特にやることもないので行き交う人々を眺める。



長谷川さんは仕事を探し歩く。
ヅラは追いかけられる。
真選組は追いかける。




(もうすぐかな…。)




店の扉が開く。
俯きながら出てくる彼。
気づくかなと眺める私。


(……気づかなかった。)

小走りで銀時を追いかける。
足音でやっと気づいたらしい。


「捺祈?」


「やっと気づいた。今日も負けたの?」



反応は返ってこなかったが見てれば誰だってわかる。

銀時は私の頭に手をのせぽんぽんと軽く叩き話を変えてきた。


「待っててくれてありがとな。」
「話そらした。」
「空気を読め。そこは女の子らしく“大丈夫よ”ぐらい言え。」
「待たせたぶん何か奢ってね。」
「話を聞こうか捺祈ちゃん。」
「アイスでいいよ。」
「……。はぁー、わかったよ。」


そう言いながら銀時は捺祈の手をとった。


「そんじゃ、コンビニに行きますか。」
「うん!」




何気ないいつも通りの普通の日常。

でも、私はそんな日が一番好きだ。





【普通の日常。でもそれが好き。】





(ハー〇ンダッツがいいな!)

(捺祈ちゃん…。少しは気を使おうね…。)

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