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小説2
黒翼塔の王冠*


周りを這いずる異形達が、慌てたように触手をのばし、ジェムが噛みしめたルーファの腕を外させる。

触手に口を割られ腕を放すと、血が出たな…とルーファは腕に口を寄せた。
腕を伝う血をルーファはゆっくりと、愛おしげに一滴も逃さず大事そうに自分の血を舐め始める。
ジェムが息も絶え絶えに眉をひそめ、訝しげにその異様な様を見つめた。それに気づいたルーファは笑った。
「血がもったいないだろう?俺の体は、お前達の子供の肉でできているのだから」
俺達は血のつながった実の父子なんだ…、と最大の禁忌を至福の絆のようにルーファは喜んだ。
「お前の血が俺に流れていると思うと……ゾクゾクするよ」

―お前は今から己の息子の肉に犯されるんだ―

血に煽られた獣がゆっくりと王座から、体を起こした。



体を拘束していた触手が動き、いつの間にか誂(あつら)えられた祭壇のような大きい宴台に連れて行かれた。抵抗するが、そこで、また再度四つん這いにされた。


「ぁ、あ、ぃやだッ―ぅそ、だ…」
見覚えのある祭壇、見覚えのある光景に気づき、これから行われるであろう狂宴が過去の映像として頭をよぎる。
「憶えているか?」
すぐ後ろから聞こえた声に、心臓が壊れそうなほど脈打った。

「あの女もお前の目の前で、今のお前と同じ格好をして犯されながら喜んでいただろう?」
「ぃう、な!もぉ、聞かせるなっやめて、くれ、、、!」
思い出したくなかった。今の自分は、あの時とまったく同じだ。
自分の女を抱いた男に、まったく同じ状況で今度は自分が抱かれようとしているのだ。
怒り、憎しみ、恐怖に駆られ振り返ると、そこには闇を背負ってギラつく目をした妖艶な美獣が、真後ろで笑っていた。
ジェムの目を見ながら見せつけるように下肢をくつろげる。すると、高々と天を仰ぎ血管の浮き出た大きな雄が現れた。子供の手首ほどは確実にありそうな、カリの張り出た立派な肉が、脈うっていた。
ルーファがジェムの恐怖を煽るように己のものに手で軽くすき上げる。
凶器のようなそれにジェムは凍り付いて目を見張ったまま目をそらせない。

「もっとよく見ろ。これが今からお前の中に入るぞ」
そう言ってルーファはジェムにゆっくりと覆い被さり腰を掴んだ。
「ぁ、あッ―ゆるし、ヤァ!」
太股にあたる大きな熱の固まりに、ジェムはブルブルと震え酷い恐慌状態に陥り、がむしゃらに前へ這って逃げようとする。

「逃がさない」
前へ必死に逃げるジェムの腰を鷲掴み、ジェムの頭を床に押さえつけ、尻だけを上げさせて容赦なくその体を組み伏せる。
固くなに閉じようとする生娘のような膝を割り開くと、男を知らないジェムの蕾が露わになった。
丸見えになった無防備なそこへ、ルーファは腰をグッと密着させる。
そして固くそそり立った巨大な肉棒で、アナルがひくつく双丘の割れ目をズリズリと擦り上げた。
ジェムを征服する凶器を知らしめるように、すぐには入れず、尻のまわりをヌルついた性器でなで回し、アナルに雄をしつこく擦り付ける。
もういつ入れられてもおかしくない。
ルーファの性器で尻の肉やアナルのまわりを突かれるたびに、その質量や熱がリアルすぎてジェムは泣き叫びそうになる。
(いやだ、いやだ…こわいこわいコワイ)
悲鳴をあげぬよう手の甲を噛みしめ、おののくジェムの背にルーファが紅く厚い唇で何カ所も口付けた。


「さぁ…入るぞ」




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