BL痴漢@

 いつもの駅を過ぎた頃から、電車内は少し込み合ってきた。

 水樹は、いつもと同じように電車に乗っていた……ただ、いつもと少しだけ違っていたのは。いつも乗る電車から数分後にホームに入ってきた車両に乗ってしまった……と、いうことだった。

 水樹自身、なぜ今日に限ってその電車に乗ってしまったのかわからない……誰かに『次の電車に乗れ!』と、命令されていたような不思議な感覚だった。

(なんか変だ……いつもと違う)

 水樹は、自分の周りにいる乗客から異様な雰囲気が漂っているのを感じていた、少しづつ水樹の体は押されて……車両の死角へと押し込まれていく。

(なんだ、いったい?)

 乗客の壁で完全に視界が閉ざされた時……誰かの手が、水樹の体を触ってきた。

痴漢? 男が男を?

 身をよじって男の手から逃げようとした水樹の頭の中に、また命令調の言葉が甦る。

その男から痴漢されて、身を委ねろ

 水樹は逃げるコトも、抵抗するコトもできずに男の手に身を任せる。

 男の手は背後から、背中を通過して水樹のヒップを撫で回し……そのまま前の方に……股間の膨らみを執拗に撫で回しはじめた。

(やめてくれ……触るな!)

 水樹の耳にまた、心とは正反対の指示が甦る。

触られて興奮しろ……触られる喜びを感じろ

 水樹の口から小さく「はぁぁ……」と、いう吐息が漏れる。

 水樹のズボンの中のモノは、触られるたびに大きく膨らみ硬くなっていった。

 男性の手の動きは、次第に大胆になっていく……ついには、水樹のズボンのファスナーを下げ、下着の中から引っ張り出したチ●ポを直接、触りはじめた。

「うくッ……」

 チ●ポをしごかれて、水樹は腰を引く。

 耳元で熱い吐息と、痴漢している男……拓巳の声が聞こえてきた。

「どうだ、こうやって、しごかれると気持ちいいだろう?」



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