男〔オス〕だけの世界で、一人だけ女〔メス〕に性転換させて子孫を増やす世界@アンケート二位

※主に使用するのは
人名1『水樹』と人名2『拓巳』、性器名称3です


 原因不明の『眠り病』の蔓延で、世界中の女性が死滅した──男だけの世界。
 どこを見ても、男・男・男……男たちの中で可愛い女顔の男は、必然的に男たちの目を楽しませ、性的欲望を満たす目的で女装させられた。
 男だけの世界では人類は絶滅してしまう……世界は倫理よりも人類の存続を選んだ。

『染色体操作により男性の肉体女性化実験』

『男性への外科的な女性性別転換処置』

『性別転換生物の遺伝子を人間に組み込むバイオ実験』

 男性から女性への改造は、一時的には効果はあったが……自然の摂理に触れるのか?
 すべて男性へと、もどってしまった。
 男女の生殖繁殖が絶望となった人類の未来……各国では男性のクローン体製造が、人口確保の主流となって数十年。
 男だらけの学校で女顔で18歳の水樹は、校舎裏で親友の拓巳に悩みを打ち明けていた。
「拓巳、最近体が変なんだ」
「どこが、どう変なんだ」
「ちょっと、これを見て」
 水樹が制服の白いシャツを胸の辺りで横に引っ張ると、やや膨らんだ乳房が山を作る。
 ノーブラなので、大きくなった乳首もシャツの生地を通して確認できた。
「胸が腫れてきた……最初は胸を虫に刺されたかと思ったけれど……それにチ●ポの方も変なんだ」
「どんな風に変なんだ、見せてみろ」
「うん、これなんだけれど」
 水樹はベルトを緩め、ファスナーを下げると。下着を膝まで下げて下半身を拓巳の前で露出する。
 水樹の男性性器は幼児の性器のように萎縮していた。
「ちっちゃくなっちゃった」
「他には?」
股間に亀裂みたいなのができて、汁が出てきている」
「見せてみろ」
 水樹が、近くの四角いブロック椅子に座り股を開く。
 拓巳が確認した水樹の股間には、切り傷のような亀裂が走り透明な汁で濡れていた。
 水樹も拓巳は女が死滅して長い歳月が経過した世界で、それが女陰だとは知らなかった。
 胸が腫れて、男性性器が萎縮して、股間に傷が形成される……そんな奇病だと思った。
「髪もやたら早く伸びる、体に丸みが出てきて、腰がくびれてきた……拓巳どうしょう」
「とにかく、病院へ行こう」
 拓巳は水樹を連れて、学校近くの大学病院へ行った。

 若い医者たちは水樹の体を診察して首をかしげる。
「こんな病気は見たコトがない……誰か先々代医院長を連れてきてくれ」
 病院の中で一番の古株で引退して相談役に徹している、今は無くなった産婦人科の兼任経験がある老医師が呼ばれてやってきた。
 老医師は老眼鏡の目で水樹の女陰を見て、両手を合わせた。
「まさか、もう一度、生の女性性器を拝める日がくるとは……ありがたや、ありがたや。君たちよく見ておきなさい、これが女の女陰だ
 若い医師と看護士たちは、興味深そうに水樹の女陰を観察したり、撮影したりした。
 水樹は国の医療機関に送られた。

 それから数ヵ月後……拓巳は、水樹が収容されている、国の医療機関に呼ばれて連れてこられた。
 施設内の白い通路で拓巳を案内して歩く、白衣の男が言った。
「水樹くんが、君に会いたがっている……さあ、この部屋の中に彼……いや、彼女はいる
 ドアを開けて入った部屋の中には、ベットの端に裸で腰かける18歳の美少女が一人いた。
 美少女が拓巳を見て、喜びの声をあげる。
「拓巳……オレ、女になっちゃった」
 拓巳が後ろ髪を掻き上げる美少女に言った。
「本当に水樹なのか?」
「そうだよ、これが女の体だよ」
 拓巳は、映像や写真でしか見たコトが無かった、女性の裸体を見てなぜか興奮する。
 拓巳を連れてきた白衣の男が言った。
「検査の結果、水樹くんは正真正銘の世界に一人だけの女性だ……さらに、古い時の記録と照らし合わせると水樹くんの妊娠期間は、三ヶ月で出産する……君たち二人は新たなアダムとイヴとなって人類の未来のために繁殖セックスをするんだ!」

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あきゅろす。
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