女だらけの世界でメスはチ●ポの夢を見るか?@

 建築現場で働く建設作業員の卯月は夏場のアスファルトの照り返す太陽の下、脇の下の汗をワーキングタオルで拭った。
「あちぃなぁ……いくら水飲んでも、すぐに汗になって出ていく」
 女性の割合が人口の大半をしめる倭〔やまと〕の国……女性五百人に対して男性二人の性別人口割合が超傾いている、女性未婚者多数の倭国ではAI産業の発展と同時に他国での男性職種は、女性が従事していた。
 どこを見ても、女・女・女・女・女の女子高校のような女性主導の社会。
 駅員、警官、役所職員、医師、教師etc……女性警官や女医、女性教師といった職業表現は無意味な言葉となっていた。
 希少価値の男子は国の保護の下、動物園の絶滅危惧動物のような扱いでガラス張りの展示室で、裸体で展示保護されていた。
 休憩時間……卯月は職場の仲間と一緒に日陰で腰を下ろす。下乳が覗く丈が短いTシャツを着て緩めのオーバーホールを腰の辺りまで下げて卯月は休憩している、同僚の後輩数名は上半身裸だ。〔倭の国では、夏場乳房丸出しの女は普通にいる〕
 冷えた炭酸飲料を飲みながら、同僚の後輩〔女〕が卯月に話しかけてきた。
「暑いっすね……先輩も上半身を脱いだらどうっすか」
「オレはこのままでいい、それにしても暑いな」
「どうっすか? 仕事終わったらサウナでも行って一汗流してから、冷えたビールってのは」
「おっ、いいな行ってみるか」

 卯月は仕事が終わると同僚の後輩〔女〕一名と、市内のサウナへと向かった。
 サウナには【女湯】しかなく〔男湯の需要が限りなく低いため、男湯は【週替わりの女湯】として、利用されている〕
 腰にタオルを乗せて股間を隠した女たちが、サウナ室で汗を流していた。
 中にはサウナ室で横たわり、股間だけを隠している女やタオルで前を隠さずに堂々と恥丘を見せている女もいた。
 卯月と並び座った後輩〔女〕が、汗だくで言った。
「ふーっ、暑いけれど仕事の時の汗とは、ひと味違う気持ちいい汗っすね……この後に飲むビールを考えたら、たまらないっす」
 卯月たちの向かい側の席では、女二人が人目もはばからず、堂々と口づけをして互いの乳房を揉み合ったり、股間に手を差し入れてクチュクチュ動かしていた。〔女だらけの世界では、必然的に女性同士の恋愛感情や同性行為が主流となっていて、それが普通のコトだと受け止められている〕
 ネコ役の女の子のマ●コから、いやらしい音がサウナ室の中に響いているのを聞いた後輩が、卯月にそっと耳打ちする。
「ああいうの、やるなとは言わないけれど……後の人のコト考えて、マ●コ汁で汚さないように、拭くか洗っておいて欲しいっすね」
「しっ、聞こえるって」
 しばらくして、ビアンなカップルは卯月と後輩の会話に気まずくなったのかサウナ室から出て行った。
 卯月と後輩〔女〕も、ほどなくサウナから出て冷えたビールを休憩室で飲む。
 後輩の女がビールを一口飲んで言った。
「く──っ、この一杯が最高っすね。女に生まれて良かったっす」
 少し酔いが回って顔が赤くなってきた後輩が、つまみの乾きモノをつまみながら卯月に言った。
「そう言えば知っているっすか先輩……動物園で飼育されている男が、数週間前から姿を見せないそうっすよ」
「飼育されている男って、パンダと並ぶあの希少動物で保護管理下にある?」
「男の数は激減しているみたいっすから……そのうちに絶滅して博物館で、男の剥製を見るコトになるかも知れないって、警鐘鳴らしている学者もいるくらいっす……あ──っ、一回でいいから男とやりたいっすね。一生涯、男を抱かずに終わる女もいるみたいっすよ」
「ふ〜ん」



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