【淫魔都市】@

 車窓の風景は近代的な建物が増えてきた、ライオン型の列車客席で軍医タコが破華姉ぇに訊ねる。
「次に向かう場所はどこですか?」
『淫魔都市』ヌードナイトの大鉱脈がある採石地には、淫魔都市を通るのが近道……『淫魔都市』は下の世界から来た人たちには少し厳しいかもね」
 二人の会話を聞いていた、アメノウズメノミコトのウズウズが言った。
「思うんだけど、別に採石地まで行かなくても適当な場所で、良質のヌードナイト入手できればそれでもいいんじゃん?」
「それは違いますウズメさん。今回、隊長の軽率な行為で迷惑を被った人たちもいるはずですから会って……ちゃんと謝罪しないと、それに我美さんもヌードナイトの採掘現場には興味があるでしょうから……わたしは妥協をしない最上級のヌードナイトを入手したいのです……破華姉ぇさん『淫魔都市』が下の世界から来た人たちには厳しいとは、どういう意味で?」
 破華姉ぇは、車窓に増えてきた近未来的な建物を眺めながら、冷えた炭酸飲料のプルトップを引き上げるとマイストローを膣穴に差し込んでチューチューと膣で飲みはじめた。
「そのコトを説明するには、まず『淫魔族』の歴史を説明しないとね……駅に到着するまで、まだ時間があるから」
 そう言って破華姉ぇは『淫魔族』の歴史を説明しはじめた。
 元々、淫魔族はアナザー・エデンの創造者が最初に創造した原種人類の一つだった。
 見た目は裸の男女だが、創造者は遊び心で『淫魔族』に性的交渉をする時、動物や植物や無生物や無機物と合体できる特殊能力を与えた。

「淫魔族は、創造主とあるコトが原因で大喧嘩をして……創造主の方から謝るまで、一族全員で氷河の中にとじ込もって長い眠りについた……そして、眠りから目覚めて氷河の中から出てきたら。第二期人類の例の『禁断の根野菜事件』が勃発していて……アナザー・エデンも元の場所から離れていた。淫魔族はしかたがないから淫魔族の都市を作って生活をはじめた」
 軍医タコはカマキリの幼体のように氷河を破って次々と出てくる裸の男女を想像しながら、破華姉ぇに質問してみた。
「創造主と淫魔族の仲が悪くなった原因がなんだったのか、わかりますか?」
「伝え聞くところによると……創造主が淫魔族の男たちのチ●コに原種バナナのように種を植え付けて、キン●マを取っちまおうと考えたのが。淫魔族の男女からの怒りを買ったらしい……創造主は男から玉取って棒だけにしようとした」
「それは、いくら創造主でも横暴ですね……ぺニスから直接子種が出るなんて」
「淫魔族は都市を作ったがいいが、いつの間にか繁殖能力が低下していた……創造主の嫌がらせだと、もっぱらの噂だ……そこで、淫魔族は都市にあるルールを作った。アナザー・エデン外から来た人間にセックス勝負を挑み、エデン外の人間が勝てば都市を自由に通過できる、負ければ淫魔都市の市民となって働いて。淫魔族の代わりに税金を納める
「なるほど……下の世界から来て、セックス勝負に破れて市民になったのは何人ですか?」
「誰もいない、タコさんたちが初めて『淫魔都市』に入る、下の世界の者だ……心配ない、淫魔都市の女市長とは知り合いだからセックス勝負は免除してもらうコトもできる」
「そうですか」
 車窓の風景を眺めていた、コンドーム小僧が叫ぶ。
「建物と建物の間に地面に突き刺さった、巨大宇宙船が!? 砲身が曲がった砲台とか付いていますからアレ軍事用の宇宙船ですか?」
 コンドーム小僧の声に宇宙船の方に目を向けた、軍医タコは目を細める。
「あの武装宇宙船は……そうでしたか、赤いゴキブリ遊星から撤退した数隻のうちの一隻が、ココに不時着していましたか」と……呟いた後。
「タコ型宇宙船の方に『どこでもホール』を使って、ノラ隊長を捕獲する罠でも仕掛けておきますか」と、つけ加えた。



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