『犬の国』 第十三膜ラスト

 軍医タコ一行は最後の目的地『犬の国』にやって来た。
 犬の国では、グリム童話に出てくるような欧州風の町で、オス犬が人間のメスと交尾していた。
 ワンワンスタイルで四つ這いになった裸の女たちを背後からオス犬が犯す。
 犬姦されている女たちは、嬉しそうに舌をハァハァ出して喘いでいた。
「ハァハァハァ……お犬さまのチ●コ、お犬さまのチ●コ……くぅ〜ん」
 この国では人語を解さない犬が、性欲処理をする慰み交尾をするためだけに人間の女を飼育支配していた。

『タコ国〔仮〕』には、タコの慰みものにさせられた、人間の男も少しはいたが『犬の国』では、犬と交尾させられているのは女だけだった。
 憧夢が『獣姦愛の矢』を弓につがえるのを見た、軍医タコが憧夢を制する。
「この国では必要ありませんよ……女たちは、喜んで犬にその身を捧げていますから」

 クラゲが軍医タコに訊ねる。
「で、この国ではどんな問題が起こっているんだにょ?」
「それが、よく分からないんです……犬語の通訳してくれる者が誰かいればいいんですが」
「動物語の翻訳機みたいなのは無いにょ?」
『裸族人類が存在する退屈でない世界』の、犬族はプライドが高いので翻訳機を使った意思の疎通を極端に嫌がるんですよ」

 その時、ハァハァハァ舌を出しながら犬のように、こちらに向かって四脚走行してくる裸の男〔女〕がいた。
 四脚で走ってきた裸の男〔女〕は、軍医タコたちの前まで来るとひざまずいて言った。
「お待ちしていましたワン、オレ〔あたし〕は、犬型宇宙人に作られた『犬側裸族人類』のオス〔メス〕ですワン……皆さまのお世話をするワン」
 軍医タコが、首輪をして顔を上げた裸の男〔女〕に訊ねる。
「それはご苦労様です……君の名は?」
「名前はないワン……犬は神、食べてはならぬ。犬神さまから、タコの宇宙人さまに名付けてもらうように言われて来たワン……オレ〔あたし〕に名前をつけて欲しいワン」
 犬側裸族人類は、語尾に「ワン」が付くように改造されている。
「そうですねぇ、あなたの名前は……」
 軍医タコは響子の方をチラ見しながら言った。
『犬コロ』というのでどうでしょう」
「嬉しいワン、今日からオレ〔あたし〕は犬コロだワン」
 軍医タコが犬コロに質問する。
「『犬の国』で起こっている問題点を知りませんか?」
 犬がチンチンをしているような格好で、ハァハァ喘いでいた犬コロが立ち上がる。 
「お犬さまは、人間の方に犬語を理解して犬語を喋るように強要しているワン、でも着衣人類は聴覚や嗅覚がお犬さまより劣るから正確に犬語を理解して発音できないワン」
「では、人間が犬語を話せる機具を作りましょう」
 軍医タコは、ドッグホテルに宿泊して一日で首輪型の器具と犬耳カチューシャ型の器具を数百個製作して、段ボール箱に入れると犬コロに渡した。
「犬耳カチューシャは、犬語を脳内に人語変換する装置、首輪は人語を犬語に変換して声帯から発する装置です……その首輪をしている限り、人間の言葉は喋るコトはできません
「さっそく、着衣人類のメスに装着して。お犬さまとセックスさせてみるワン」
 犬コロは、人間のメスにカチューシャと首輪をつける。
「クゥンクゥン」とか「ワンっワンっ」とか、犬の言葉しか喋れなくなった女たちを背後から襲うように、犬たちはケモノのチ●コを人間の女たちの濡れた膣穴に押し込んで性欲処理の交尾を開始した。
 グヂョグヂョ、ヌヂュヌヂュ……人間の膣穴に、抜けたり挿し込まれたりする犬のチ●コ
「クゥゥゥン、クゥゥゥン」
「ハァハァハァ……ハワン、ハワン」
「ワンワンワン」
 人間の言葉を発したくても首輪で変換される言葉は犬の鳴き声で、女たちは犬たちの命令に従って片足を上げると、そのまま放尿した。
 犬にとっては臭いも重要なコミュニケーションだった。
 犬に完全に支配された人間と犬の犬姦に興奮した、犬コロがチンチンのポーズでハァハァ舌を出して言った。
「ハァハァ……お犬さまと人間のセックス、スゴいスゴい」
 チ●コを上下に〔乳房を上下に〕揺らしながら、犬コロはクゥゥゥンと鳴く。

 犬姦を見ながらクラゲが言った。
「これにて一件落着にょ……最後の国は、あっさり問題解決したにょ」
「そうですね、ところでクラゲさん。欲しい国や地域はありましたか?」
『栽培谷』が気に入ったにょ……あの地域をもらうにょ」
 クラゲの言葉に軍医タコは、吐き捨てるように言った。
「そうですか、わたしは二度とあの谷には行きたくありません……自由に奪ってください」

 何を思ったのか憧夢が一本の『アモーレの矢』を空に向かって放ち、放たれた矢はどこかへ飛んでいった。

〜第十三膜【新たな国の淫界】〜おわり

男でも〔女でも〕読み手の好みで犬コロの性別を脳内変換してお楽しみください。

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あきゅろす。
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