『タコ国〔仮〕』 A

 ステージが用意されると、軍医タコはタコ大王の引きこもりの原因になった人間の女性を連れてきてくれるように、タコ大臣に頼んだ。
 数分後──二匹のタコに左右から手首をつかまれ、引っ張られる形でビキニ姿の女性がやって来た──その女性の顔は、成人した砂野スグリの顔によく似ている。
 ツンデレ気味の口調でスグリ似の女性が言った。
「何をしたってムダだからね、海水浴場から無理矢理連れてこられて、タコと交尾なんて絶対やらないからね」
 タコ大王の愛撫を拒み続けている、ビキニ女性にタコ大臣は肩をすくめる。

「ずっと、この調子である──大王さまは、相手の同意を得ないタコ姦は嫌いである」
 軍医タコが言った。
「では、早速……岩戸の儀式を行いましょう。響子、年輪ステージの上に」
 バカには見えない下着を身につけた響子が、大王のタコ壺の方向に股を開いて、仰向けでステージに横たわった。
 クラゲが太鼓を叩き、笛を吹き鳴らす。そのリズムに合わせて響子が腰を上下にヒクヒク動かす。
「はぁんはぁん」
 タコたちが仰向けになった響子の体に登る。ヌチャヌチャと動く触手が響子の体を弄び愛撫する。
 タコ触手の先端が乳首をツンツンしたり、巻きつく。
 乳房がヒョウタンのように触手の巻き付きでくびれ、わき腹や内股に吸盤触手が這い回る。
 響子は、背中を浮かせてブリッジをするようにのけ反る。
「あはぁんんん」
 大タコ壺のフタ岩が少しだけ開いて、太いタコ触手が響子の股間に伸びてきた。
 響子の性器穴に、タコ大王の生殖触手の先端がクチュと挿った。大きくのけ反る響子。
「あふぁぁん」
 タコ大王の太い触手は数回、響子の体内で抽送してから抜かれ、大王の触手は大タコ壺の中に戻ってフタ岩が閉じる。
 タコ大臣が言った。
「ずっと、この調子である……大王さまのお気に入りは、あのビキニ娘だけである。なんとかならないであるか?」

 響子をステージから降ろして軍医タコが言った。
「なんとかしてみましょう……憧夢、出番です異種愛の矢で、タコ大王の寵愛を拒否し続けている娘のハートを射抜きなさい」
「はい、タコ神二号さま」
 憧夢が矢をつがえた弓を娘の方に向ける。慌てる娘。
「ちょっと、危ないじゃない!!」
 娘の言葉を無視して矢を放つ憧夢。
 放たれた異種愛の矢は娘のハートを射抜いて消滅した。
 娘の表情が欲情を含んだ恋する乙女の表情に一変する。
「はぁはぁ……タコ大王さまぁ」
 自分から水着を脱いで全裸になった娘は、ステージに上がると四つ這いになってヒップを大タコ壺の方に向ける。
「はぁあっ、タコ大王さま……大好きです、なにとぞこの体にタコ大王さまの子種を……はぁはぁ」
 娘は指で性器を引っ張り拡げる。
 大タコ壺のフタが響子の時よりも大きく開いて、伸びてきた触手が娘の膣穴にズボッと挿入されて抽送が開始された。
 ズヂャズヂャ……ヌジュヌジュ。
 開いた口の端から唾液の糸を垂らして、歓喜する娘。
「あはぁんん……大王さまの触手、ステキでしゅ」
 軍医タコが秋に指示をする。
「今です! チ●コをタコ壺のフタの隙間に差し込んで、テコの応用で!」
 秋が部分男性化した秋を岩戸の隙間に差し込んで、チ●コに力を注ぐ。
「ふんむっ!」
 タコ壺の岩フタは、弾き飛ばされ。大ダコが壺の外に出てきた。
「おぉ、大王さまが外に出てきたである」
 タコ大王は夢中で、好いた人間の娘に触手抽送をしてタコの精子袋を娘の胎内に注入した。
 娘は膨れた腹部で嬉しそうに喘ぐ。
「はぁぁ……大好きなタコ大王さまの精子が、あたしの中に……幸せでしゅ」
 至福に満ちた娘を見て、クラゲが言った。
「一件落着だにょ」

 軍医タコ一行は、最後の目的地──『犬の国』へと向かった。


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